「コンテンツを制作しているが検索上位に届かない」「上位になったけど集客につながらない」とお悩みの方は、キーワード選定を見直してみるのがおすすめ。
キーワードによって検索意図やニーズの高さが異なります。それらを正しく理解し、適切にキーワード選定をしたうえでコンテンツ制作をしなければ検索上位を狙ったり、集客を行うのは難しいでしょう。
こちらの記事では、初心者の方でもキーワード選定ができるようにやり方を具体例付きでご紹介。また、キーワード選定時の注意点、選定後のキーワードの活用の仕方も解説しています。
記事の最後では、キーワード選定から見直し、集客の改善へつなげた事例もご紹介していますのであわせて参考にしてみてください。
OUTLINE 読みたい項目からご覧いただけます。
SEOキーワードとは
SEOキーワードとは、Googleなどの検索エンジンでユーザーが検索する語句のこと。
たとえば、渋谷で落ち着くカフェを探しているときは「渋谷 カフェ 落ち着く」などのように調べますよね。この場合、「渋谷 カフェ 落ち着く」がSEOキーワードにあたります。
seo対策においてキーワード選定は重要
コンテンツのSEO対策をするうえで、SEOキーワードの選定は重要な工程です。
先ほど例に挙げましたが、「カフェ」という大きな括りには、「落ち着くカフェ」を探している方もいれば、「おしゃれなカフェ」や「安いカフェ」を探している方もいることが考えられます。落ち着くカフェとおしゃれなカフェを探している人では検索意図が異なりますよね。
そういった違いに着目できなければ、ユーザーが必要としている情報を提供できないため、上位表示が見込めるコンテンツになるとは言えません。
なぜなら検索エンジンが評価し、上位表示するのは「ユーザーにとって有益なコンテンツ」だからです。ユーザーにとって有益とは、ニーズに応えられる記事になっているかということ。ユーザーの検索意図を正確に理解し、それに応えられるコンテンツにすることが検索上位を狙ううえで必要とされます。
キーワード選定を行うことで、そのキーワードで検索しているユーザーがどのようなニーズを持っているのかを整理し、理解しやすくなります。コンテンツの方向性を決めることができ、ユーザーの検索意図にマッチしたコンテンツの制作に役立てられるでしょう。その結果、検索エンジンからの評価が期待でき、上位表示される可能性も高まります。
SEOキーワード選定のやり方【具体例付き】
それでは、実際にキーワード選定のやり方を見ていきましょう。キーワード選定をしたことがない初心者の方でもやり方がイメージしやすいように具体例付きで解説していきます。
キーワード選定の主なステップは次の通りです。
- STEP 1.コンテンツのテーマとなるキーワードを決める
- STEP 2.関連するキーワードを洗い出す
- STEP 3.キーワードをグループ化する
- STEP 4.検索ボリュームを調査してキーワードを精査する
- STEP 5.競合サイトを分析する
- STEP 6.SEOキーワードを選ぶ
STEP 1.コンテンツのテーマとなるキーワードを決める
まずは、コンテンツのテーマとなるキーワードを考えます。考え方として、次の3つがあります。
- ターゲットのニーズから考える
- コンバージョンにつながっているキーワードから考える
- 自社商品・サービスから考える
ターゲットのニーズから考える
すでにターゲットのニーズが明確なら、そのニーズをもとにキーワードを考えるといいでしょう。
ターゲットのニーズと合致するキーワードを選定できるとユーザーにとって有益なコンテンツを制作することができ、自社商材への関心を高めたり、購入を促すなどユーザーの行動を促すのに効果的です。
コンバージョンにつながっているキーワードから考える
すでにコンバージョンにつながっている記事があるなら、その記事のキーワードをもとに考えるのも有効です。
コンバージョンにつながっているということは、そのキーワードにユーザーのニーズがあるということ。そのキーワードを深掘りすることで、コンバージョンにつながる新たなキーワードを見つけられる可能性があります。
自社商品・サービスから考える
PRしたい商品・サービスが決まっているなら、その商品・サービスに関連したキーワードから考えるという方法もあります。自社のほかに、競合のコンテンツを参考にするのもいいでしょう。
以上3つの考え方をご紹介しましたが、いずれにせよ自社にとって関連性の高いキーワードを選ぶことがポイントだと言えます。今回は「3.自社商品・サービスから考える」という考え方からキーワード選定の具体例をご紹介していきます。
たとえば、自身がコーヒー豆の加工・販売をしている企業の担当者だとします。その場合、軸となるコンテンツのテーマは商品である「コーヒー豆」になるでしょう。
STEP 1の段階でニッチすぎるキーワードを選んでしまうとニーズが少なく、そもそもターゲットが存在しない可能性が考えられます。そのため、多くの人が検索しそうなシンプルなキーワードを設定するようにしましょう。
STEP 2.関連するキーワードを洗い出す
次に、コンテンツのテーマと関連性のあるキーワードを洗い出します。
「コーヒー豆」というキーワードだけでは、どのようなニーズがあるのか判断しにくいですよね。そのため、「コーヒー豆」と関連性のあるキーワードを洗い出し、どのようなニーズがあるのか洗い出すことが必要です。
「関連性のあるキーワードって何?」と思った方は 「SEOキーワード選定の際におさえておきたい用語」 で詳しく説明しているのでそちらをご覧ください。
関連性のあるキーワードを洗い出すときはツールを使うと効率的に進められます。ツールを使って調査すると以下のようにコーヒー豆に関連するキーワードを一気にリストアップできます。
STEP2ではとにかく数を出すことが大事です。ツール以外に以下の方法を使って関連するキーワードをリストアップしていくのもおすすめです。
- 自分で考えてユーザーが検索しそうなキーワードをリストアップする
- 自社の営業担当にお客様の声をヒアリングする
- SNSや口コミサイトなどでユーザーの意見を参考にする
- Yahoo!知恵袋などQ&Aサイトで質問されている情報を参考にする
リストアップしたキーワードは以下のようにスプレッドシートやエクセルなどにまとめておくと、この後のSTEP 3で整理しやすくなります。
STEP 3.キーワードをグループ化する
キーワードを洗い出したら、グループ化していきます。グループ化とはキーワードのカテゴリやニーズごとに分類していくことを言います。
今回の場合、コーヒー豆の「保存方法」「おすすめ」「種類」「挽き方」などでわけられます。
「おすすめ」で検索しているユーザーは、まだコーヒー豆を購入しておらず探している、またはいつもと違うコーヒー豆を検討していることなどが考えられます。
「保存方法」で検索している場合、すでに購入済みまたは購入意欲が高く、購入後の扱い方を知りたいというニーズがうかがえます。
このようにキーワードをリストアップしてグループ化することで、そのキーワードの先にどのようなターゲットがいるのか、どんなニーズがあるのかを整理することができます。
そして、同じグループに含まれるキーワードなら1つの記事でカバーすることもできます。今回の場合、以下の画像で黄色にしている「保存方法」に関するキーワードは1つの記事で網羅的に伝えられそうです。
なぜなら、「保存方法」について知りたいユーザーは、保存期間や容器、保存場所など保存に関するあらゆる情報を探していると考えられます。保存方法について網羅的な記事を作成することで、ユーザーの検索意図を広くカバーできる有益な記事になり、検索エンジンからの評価も期待できます。
また、グループ化は記事のカニバリ防止にも有効です。カニバリについては 「SEOキーワードを選定するときの注意点」 でご紹介しているので参考にしてみてください。
STEP 4.検索ボリュームを調査してキーワードを精査する
グループ化したら、検索ボリュームを調査し、キーワードを精査していきます。検索ボリュームとは、検索エンジンで、あるキーワードが1か月の間に検索される回数の目安です。
検索ボリュームが大きいほど、そのキーワードが多くのユーザーに検索されているといえます。
キーワードを精査する際にやっておきたいのが以下の2点です。
- 検索ボリュームが「0」のキーワードは削除する
- 重複するキーワードがあれば検索ボリュームの多いキーワードに絞る
とくに、検索ボリュームが「0」のものはそもそもニーズがないので、コンテンツを制作しても成果になりにくく、対策する意味がないと言えます。
では、具体例をもとに見ていきましょう。STEP 3で分類したグループごとに検索ボリュームを整理し、次のようになりました。検索ボリュームが「0」のものはなかったものの、検索ボリュームが100未満のものが見受けられます(以下画像のグレーのセル参照)。
検索ボリュームが100未満のキーワードは検索される回数が少ないニッチなキーワード。集客は期待できないものの、ユーザーのニーズが明確化しているためコンバージョンにつながる記事にできる可能性があります。
たとえば「コーヒー豆 種類 ゲイシャ」というキーワードですが、検索ボリュームが10とかなり少ないものの、ゲイシャという特定のコーヒー豆が気になって情報収集をしていることがわかります。そのため、下記のようにゲイシャというコーヒー豆について情報提供し、詳しくまとめたコンテンツを作ると商品の購入というコンバージョンに誘導しやすくなります。
画像の出典元: カフェルテ「ゲイシャコーヒー|コーヒー豆の産地や味・香りの特徴」
コンバージョン目的の記事の場合はこうした検索ボリュームが少ないニッチなキーワードにも注目して検討してみるといいでしょう。
STEP 5.競合サイトを分析する
キーワードを精査したら、候補となるキーワードで検索上位に表示されている競合サイトを確認します。
検索上位になっている競合サイトは、そのキーワードで検索しているユーザーの「検索意図にマッチしたページ」だと検索エンジンが評価しているサイトです。検索上位の競合サイトを見ることで、ユーザーの検索意図を満たすために必要な情報を調査できます。
「コーヒー豆 保管方法」の検索上位のページを見てみると、「保存容器」「保存期間」「保存場所」のほかに、注意点も記載されていることがわかります。「注意点」は関連するキーワードではリストアップされなかったものの、上位を目指すうえで必要な情報だと判断できます。
画像の出典元: UCC COFFEE MAGAZINE「【徹底解説】コーヒー豆の保存方法|粉の保管場所・期間・豆の選び方を解説」
また、あわせて確認したいのが、自社に検索上位の競合サイトに勝てる要素があるかどうか。
検索上位を狙うには、検索上位にいる競合サイトより優れたコンテンツにする必要があります。競合のコンテンツを見て、選定するキーワードで競合に勝てるかどうかも確認しましょう。
競合サイト分析の詳しいやり方についてはこちらの記事でご紹介しています。
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STEP 6.SEOキーワードを選ぶ
STEP5まで終えたら実際に制作するコンテンツのキーワードを決定します。
すでにコンテンツを制作している場合、作成済みのコンテンツとの関連性が高いキーワードを選ぶのもおすすめです。コンテンツ内に関連リンクを設置することができ、ユーザーに回遊を促したり、検索エンジンに専門性をアピールしやすくなります。
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キーワードが決定次第、コンテンツの概要を整理して骨子を作成しましょう。
SEOキーワードを選定する前にやっておきたいこと
キーワード選定の際はたくさんのキーワードを洗い出すので、判断基準がないと選定がしにくくなってしまいます。キーワード選定の前にコンテンツの目的を明確にし、さらにサービス理解を深めて自社にとって適切なキーワードを選定できるようにしましょう。
コンテンツの目的を明確にする
まずは、制作するコンテンツの目的を明確にしましょう。
集客が目的のコンテンツの場合、ターゲットとなるユーザーはまだ商品・サービスを認知していない可能性があります。商品・サービスの情報を提供するよりも、ユーザーが必要としている解決策を提案し、そのひとつの解決策として商品・サービスを含めるというアプローチの仕方が適切です。
コンバージョンが目的の場合は、お問い合わせや購入につなげるために他社との優位性や導入メリット、活用イメージがわくものなどを提供することで、コンバージョンの後押しになります。
このようにコンテンツの目的によって内容やテーマとなるキーワードは異なります。目的が決まらないと適切なキーワード選定をするのは難しいでしょう。
3C分析をする
ターゲットに価値あるコンテンツを提供するには、まず自社が提供するサービスはどういったものなのか理解するところから始まります。ターゲットは誰なのか、そのターゲットはどんなニーズや問題を抱えていて自社サービスでどのように解決できるのかが整理できていなければ成果につながるキーワードを選定するのは難しいでしょう。
サービス理解をするためのひとつの手法として3C分析が挙げられます。3C分析とは、Company(自社)、Competitor(競合)、Customer(顧客)の頭文字のCを取ったマーケティングのフレームワークのこと。
3C分析で競合の動向、自社の優位性、顧客ニーズなどを整理することができ、コンテンツ戦略を考える際に役立ちます。3C分析以外のフレームワークもあわせて活用することもおすすめします。
SEOキーワード選定の際におさえておきたい用語
続いては、 「【具体例付き】SEOキーワード選定のやり方」 で言及した関連性のあるキーワード、検索ボリュームについて説明します。
関連性のあるキーワード
関連性のあるキーワードを洗い出す際に調べるのは、主に以下の5つのキーワード(検索クエリ、流入キーワード、関連キーワード、サジェストキーワード、共起語)です。
検索クエリとは
検索クエリとは、ユーザーが検索する際に使用した語句のことです。
実際にユーザーが使っている語句なので、検索クエリを調査することでユーザーが何を目的に検索しているのか、ユーザーの検索意図を読み解くのに活用できます。
流入キーワードとは
流入キーワードとは、自然検索からコンテンツに訪れたユーザーが実際に検索するときに使用したキーワードのことです。
メディア全体の流入キーワードを見ることで、ユーザーがどのようなニーズをもって自社サイトに流入しているかがわかります。
関連キーワードとは
関連キーワードとは、検索されたキーワードと関連性が高いとされるキーワードです。
以下の画像のように、Googleの場合は検索結果の下部に表示されます。
関連キーワードはGoogleのアルゴリズムによって自動で生成され、検索されたキーワードとよく検索されているキーワードや関連が高いキーワードが表示されます。
ユーザーの検索意図を把握したり、テーマとなるキーワードと関連性が高いキーワードを探すのに役立ちます。
サジェストキーワードとは
サジェストキーワードとは、検索エンジンから提案(suggest)されるキーワードのことです。
Googleの場合、検索欄にキーワードを入力した際に、候補として自動的に表示されるのがサジェストキーワードです。
サジェストキーワードは、トレンドや、よく検索されているキーワード、検索したユーザー本人の検索履歴・位置情報をもとに表示されています。
テーマとなるキーワードを入力すると、よく検索されているキーワードが確認できるので、ユーザーの検索意図を把握するのに役立ちます。
共起語とは
共起語とは、ある物事を説明する際に、頻繁に使われるワードのことを指します。
たとえば、「コーヒー豆の保存方法」について説明するページには、「常温」「鮮度」「期間」といったキーワードが頻繁に登場します。この場合「常温」「鮮度」「期間」が共起語にあたります。
コンテンツに共起語を取り入れることで、情報を網羅した記事にすることができ、ユーザーにとって満足度の高いコンテンツにするのに効果的です。
検索ボリューム
検索ボリュームは検索されている回数によって、ビッグキーワード、ミドルキーワード、ロングテールキーワードの3つに分類されます。
ビッグキーワードとは
ビッグキーワードは、月間の検索ボリュームが10,000回以上のものが該当すると言われています。
ミドルキーワードやロングテールキーワードと違い、主に1つの単語からなるキーワードなので、検索意図が読めないのが特徴。
上位表示できれば流入の増加が期待できますが、競合性が高いキーワードなので上位表示する難易度が非常に高いです。
ミドルキーワードとは
ミドルキーワードは、月間の検索ボリュームが1,000回~10,000回のものが該当すると言われています。
2つの単語をかけ合わせたキーワードが多く、ビッグキーワードより検索意図が読み解きやすいのが特徴。
ビッグキーワードより競合性が低く、ロングテールキーワードより流入が期待できるキーワードです。
ロングテールキーワードとは
ロングテールキーワードは、スモールキーワードとも呼ばれます。月間の検索ボリュームが100回〜1,000回のものが該当すると言われています。
3つ以上の単語がかけ合わされたキーワードも多く、ユーザーの検索意図がもっとも読み解きやすいのが特徴。
競合性が低いので上位表示しやすいですが、ミドルキーワードほど流入は期待できません。
SEOキーワードの調査・選定に便利なツール
「【具体例付き】SEOキーワード選定のやり方」 でも使用したように、キーワード選定はツールを活用することで効率的に行うことができます。こちらでは、キーワードの調査・選定に役立つツールをご紹介します。
- サーチコンソール(無料)
- Googleトレンド(無料)
- Googleキーワードプランナー(無料)
- ラッコキーワード(無料・有料プランあり)
- Ubersuggest(無料・有料プランあり)
- Keyword Tool(無料・有料プランあり)
- Keywordmap(有料)
サーチコンソール(無料)
サーチコンソールは、Googleが提供しているツールです。自社サイトが検索結果でどのようなパフォーマンスを発揮しているか調査できます。
サーチコンソールで調査できること
- 検索クエリ
キーワード選定においては、ユーザーの検索意図の理解に役立つ検索クエリを調査できます。
サーチコンソールは、サイト全体だけでなく特定のページも調査できるので、公開したコンテンツの状況を把握することも可能。
また、期間を比較しての調査もできるので、公開時と比較して翌月の検索状況はどうかといった調査にも活用できます。
検索クエリのほかに、クリック率、掲載順位、検索結果での表示回数もみることができます。
Googleトレンド(無料)
GoogleトレンドはGoogleが無料で提供しているツールで、検索トレンドを調べることができます。
Googleトレンドで調査できること
- 検索ボリューム
特定のキーワードの検索ボリュームの推移を調べることができます。5年前や直近の1時間前など期間を区切っての調査も可能です。
シーズンの影響を受けるキーワードでコンテンツを制作する場合、いつから検索ニーズが増えるのかが把握できれば、その時期を狙ってコンテンツを制作することで効果的な集客ができるでしょう。
Googleキーワードプランナー(無料)
Googleキーワードプランナーは、Googleが提供するキーワード調査ツールです。Googleの広告アカウントを持っていれば無料で利用できます。
Googleキーワードプランナーで調査できること
- 関連キーワード
- 検索ボリューム
Googleキーワードプランナーに、キーワードを入力すると関連キーワードと関連キーワードの検索ボリュームが確認できます。
Googleで広告を出稿していない場合、検索ボリュームはおおよその数でしか表示されません。詳細な数値を調査したい方は、別のツールを使用するのがいいでしょう。
ラッコキーワード(無料・有料プランあり)
ラッコキーワードは基本無料で使えるキーワード調査ツールです。
ラッコキーワードで調査できること
- 関連キーワード
- 検索ボリューム
- 共起語
キーワードを洗い出す際に必要な関連キーワード、サジェストキーワード、共起語をワンクリックで抽出可能。一気に大量のキーワードを取得できるのでキーワードの洗い出しにかかる時間を削減できます。
無料版では、機能や利用回数に制限があります。有料版では、プランに応じて利用回数の上限を増やしたり、機能を拡張できます。
Ubersuggest(無料・有料プランあり)
Ubersuggest(ウーバーサジェスト)は、アメリカのウェブマーケターNeil Patel氏が提供するSEO分析ツールです。
Ubersuggestで調査できること
- サジェストキーワード
- 検索ボリューム
- 流入キーワード
Ubersuggestは、関連するキーワードの洗い出しに加え、検索ボリュームまで調査できるので、対策するキーワードの優先順位を判断する際に参考になります。
Ubersuggestの拡張機能を利用すると、検索結果画面で競合の流入キーワードの調査も可能です。
Keyword Tool(無料・有料プランあり)
Keyword Tool(キーワードツール)は、サジェストキーワードを調査できるツールです。
Keyword Toolで調査できること
- サジェストキーワード
- 検索ボリューム
Keyword Toolは、750以上のサジェストキーワードを抽出可能。ほかのツールよりニッチなキーワードを抽出できるので、ユーザーの検索意図を深掘りする際に活用できます。
Googleに限らず、YouTube、Amazon、Instagram、eBay、Play Store、Twitterのサジェストキーワードを取得できるのが特徴です。
有料プランにすることで、検索ボリュームの調査が可能となります。
Keywordmap(有料)
Keywordmap(キーワードマップ) は、SEO・コンテンツマーケティングの調査・分析ツールです。
Keywordmapで調査できること
- 関連キーワード
- サジェストキーワード
- 共起語
- 流入キーワード
- 検索ボリューム
keywordmapには多様な機能が搭載されており、キーワード選定における「関連性のあるキーワードの洗い出し」「検索ボリュームの調査」「競合サイト分析」をこのツール1つで完結できます。
▼関連性のあるキーワードと検索ボリューム
▼競合サイト分析の一例:競合の獲得キーワードの調査
Keywordmapは世界最大級の日本語データを保有しており、自社サイトだけでなく競合サイトの詳細な調査が可能です。競合サイトと比較して自社サイトの強みや弱みを可視化できるので、キーワードの戦略を練るのに有効活用できます。
SEOキーワードを選定するときの注意点
キーワード選定や、その後のコンテンツ制作において注意しておきたい点をご紹介します。
- ユーザーの認知レベルを考慮する
- 検索ボリュームを使い分ける
- 1つの記事に複数のキーワードをつめこまない
- キーワードカニバリゼーションに気を付ける
- 公開後に分析と改善を欠かさない
ユーザーの認知レベルを考慮する
ユーザーの認知レベルにあわせてキーワード選定をすることが大切です。
たとえば、自宅でおうちカフェを楽しもうと考え、「コーヒー豆」の購入を考えている人がいるとします。まずは「コーヒー豆 どこで買う」といったキーワードで購入できるお店を探そうとするでしょう。
購入できるお店が決まれば、次は「コーヒー豆 おすすめ カルディ」といったキーワードで購入するお店で自分にあったコーヒー豆を探そうとするはずです。
このように、ユーザーの認知レベルが変わると検索するキーワードが変わります。認知レベルにあわせたキーワード選定をすることで、狙っているユーザーにコンテンツを適切に届けることができるのです。
検索ボリュームを使い分ける
ビッグキーワードやミドルキーワードなら流入が期待できますが、上位表示が難しい。ロングテールキーワードなら上位表示しやすいが、流入はそれほど期待できない。といったように検索ボリュームによって得手不得手がありますので、どれかひとつのキーワードに注力すればコンテンツが成功するというわけではありません。
検索ボリュームの特徴を理解し、3つのキーワードをバランスよく活用しながら戦略的にコンテンツを制作することで、成果が得られるコンテンツにすることができます。このような戦略的なコンテンツ制作を「トピッククラスターモデル」というのですが、実施するには専門的な知識が必要です。
1つの記事に複数のキーワードをつめこまない
検索エンジンが上位表示するのは、ユーザーの検索意図と関連性が高いと判断したコンテンツです。関連性を高めるには、1つの記事で扱うキーワードを1つに絞るのがポイント。
1つの記事に意図の異なるキーワードが含まれていると、検索エンジンがコンテンツの内容を理解しにくくなり、ユーザーの検索意図との関連性が低いと判断され、順位が下落する可能性があります。
実際の例をもとに見ていきましょう。まずはキーワードをつめこんで順位が下落した事例です。
こちらはサーチコンソールでとある記事の状況を期間で比較したものです。リライト前に比べリライト後で順位が落ちていることがわかります。
順位が下落した要因のひとつに、キーワードの影響を受けていると考えられます。記事のメインキーワードは「釣り道具 自宅 収納」でしたが、リライトで内容の網羅性を高めようと「ルアー 保管」を追記しました。
「釣り道具 自宅 収納」とは別のキーワードを扱ったことで、ユーザーが検索しているキーワードとの関連性が低いと検索エンジンに判断され、順位の下落を招いたと言えます。
続いてはキーワードを絞って順位の向上につながった事例をご紹介します。
「SEO対策チェックリスト」というキーワードで順位が上がってきたので、リライトをしてチェックリストに関連する情報を追加しました。
その結果、2023年11月19日時点で「チェックリスト」という狙っている対策キーワードでの順位の向上が見られます。
ご紹介した2つの事例(順位が下落した例、そして向上した例)から、1つの記事に検索意図の異なるキーワードは盛り込まないことが望ましいといえます。そして、テーマを絞りユーザーが検索するキーワードとより関連性の高い内容にすることが検索エンジンに評価を得るうえで重要だと判断できます。
キーワードカニバリゼーションに気を付ける
自社ドメインに同じキーワードを使った記事や、似たような内容の記事が複数存在している状態をキーワードカニバリゼーションと呼びます。
キーワードカニバリゼーションが発生すると、コンテンツに以下のような悪影響を及ぼします。
- 記事のクリックが分散する
- SEOの評価が分散する
- コンバージョンの機会損失になる
記事のクリックが分散する
同じキーワードを使った記事が複数存在すると、検索結果画面で自社の記事同士が競合することになります。
本来得られるはずのユーザーからのクリック数が記事同士で分散し、CTRが減少してしまいます。
CTRは、間接的に掲載順位に影響すると考えられていますので、CTRの減少はSEOにもネガティブな影響をもたらします。
SEOの評価が分散する
キーワードカニバリゼーションが発生し検索エンジンが、どの記事を検索結果に表示すべきか判断できなくなります。
その結果、検索結果に類似する複数の記事が表示されたり、検索するタイミングによっては検索結果に表示される記事が異なるといった状態になってしまい、コンテンツへの流入が分散、または減少してしまいます。
コンバージョンの機会損失になる
キーワードカニバリゼーションの状態になっている記事の中には、CVRが高い記事と低い記事があることも考えられます。
その場合、同じキーワードで検索した際に、CVRの低い記事が上位表示されてしまうと、そちらの記事にユーザーが流れてしまい、コンバージョンの機会損失となってしまいます。
カニバリを発生させないためには、自社でキーワードを管理しておく必要があります。以下の画像のように、対策キーワード、検索ボリューム、記事のURLをまとめておくと、過去にどのようなキーワードでコンテンツを制作したかが把握しやすくなり、便利です。
公開後に分析と改善を欠かさない
制作したコンテンツのパフォーマンスを確かめるために、サーチコンソールを使用して公開後のコンテンツを分析しましょう。
▼クリック数、表示回数、CTR、順位をサーチコンソールで確認
狙っているキーワードで順位が向上しているか、ユーザーにクリックされているかなど確認し、思うような成果が感じられないようであれば、リライトしてコンテンツを改善することが求められます。
分析してユーザーの反応を確かめながらコンテンツやキーワードを調整していくことで、上位表示や流入の増加が見込めます。
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SEOキーワードの入れ方
キーワード選定のやり方はわかったけど、「選定したSEOキーワードは、コンテンツにどう反映すればいいの?」と気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
選定したSEOキーワードは、コンテンツのタイトルや見出し、本文などに適切に取り入れることで検索エンジンに内容の理解や検索ニーズとの関連性を伝えられ、狙っているキーワードで順位の向上が見込めます。
タイトルに入れる
タイトルは検索エンジンに記事の内容を伝える役割があります。選定したSEOキーワードを入れることで検索エンジンが記事の内容を理解しやすくなり、狙っているキーワードで上位表示されやすくなります。
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ディスクリプションに入れる
ディスクリプションにSEOキーワードを入れることで、ユーザーに検索しているキーワードとの関連性をアピールしやすくなりCTRの向上が期待できます。CTRが向上することで間接的に順位にもいい影響を与えられます。
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見出しに入れる
見出しにSEOキーワードを含めることで、検索エンジンにユーザーの検索ニーズとの関連性を伝えることができます。すべての見出しに含めると違和感が出てくる場合もあるので、文章のわかりやすさや読みやすさを優先し自然に取り入れるのがいいでしょう。
本文に入れる
コンテンツの本文にも適切にSEOキーワードを含めることでユーザーの検索意図との関連性を高められます。
ただし、不自然にキーワードをつめこむとコンテンツの内容が伝わりにくくなるうえに、場合によってはGoogleからペナルティの対象とされてしまうこともあるので気を付けましょう。
キーワードの入れ方やコンテンツのSEO対策などについて詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
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SEOキーワード選定やコンテンツ制作に困ったら外注を活用
キーワード選定は回数を重ねるとスムーズにできるようになりますが、最初のうちはニーズの理解や、ツールの使い方、コンテンツへの取り入れ方など不慣れなことが多いので大変な作業となります。
コンテンツ制作に大幅な時間を要したり、選定したキーワードをうまく活用できず成果につながらないことも考えられます。最初のうちは内製化にこだわらず、外注にサポートをしてもらうといいでしょう。外注を活用することで以下のような事が期待できます。
- 適切なキーワード選定ができる
- ペナルティが起きるのを回避できる
- 成果につながるコンテンツ制作が可能
適切なキーワード選定ができる
有料のキーワード調査ツールには、さまざまな機能が搭載されており、それを使いこなすことでキーワード選定に必要なデータを抽出できます。
慣れると効率的に使えますが、慣れないうちは専門用語に戸惑ったり、数値をどう判断すべきか迷うなど、適切なキーワードを選定するのが難しいでしょう。
業者なら普段からツールを用いて分析を行っており、市場動向も深く理解しています。
キーワード選定において必要な知見が蓄積されているので、狙っている目的にあった適切なキーワード選定が可能です。
ペナルティが起きるのを回避できる
キーワード選定ができても、記事制作の際にキーワードを誤って使用してしまうとGoogleのガイドラインに違反し、ペナルティを受けてしまう恐れがあります。
専門的な業者であれば、Googleのガイドラインを理解し、それに沿った形でコンテンツ制作を行っているので、ペナルティが起きる心配はないでしょう。
成果につながるコンテンツ制作が可能
選定したキーワードを効果的に使うには、記事にキーワードを適切に取り入れられるかが重要。
ユーザーの検索意図を満たす記事構成の作成、SEOを意識したライティング・編集ができなければ、コンテンツSEOに取り組んでも失敗に終わります。
コンテンツマーケティングに長けている業者なら、コンテンツSEOに関する知見やリソースを持っているので、上位表示につながるコンテンツ制作が期待できます。
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SEOキーワード選定からコンテンツ制作までAtoJにおまかせ
AtoJ(エートゥジェイ)は、Webサイト制作・運用支援サービスを提供しており、コンテンツの制作支援もそのサービスのひとつとして行っています。これまでBtoB、BtoC問わず、さまざまな企業の課題を解決してきた実績と経験があります。
次は、コンテンツSEOの支援にエートゥジェイが選ばれる理由をご紹介します。
【支援社数は100以上】コンテンツの支援実績が豊富
エートゥジェイは、オウンドメディア(コーポレートサイト、サービスサイト、メディアなど)に関する多くの支援実績があります。なかでも、コンテンツ制作はエートゥジェイが得意とするサービスのひとつ。
「集客を改善したい」「お問い合わせを増やしたい」などお困りのお客様はお気軽にご相談ください。実際に当社がコンテンツ制作に携わり集客を改善した事例は記事の最後でご紹介しています。
有料ツールを使用し、戦略的なキーワード選定を行う
有料の分析ツールを使用し、競合にあたるコンテンツの獲得キーワードや流入数、検索ニーズ、見出しなどを徹底的に調査・分析。ツールから収集したデータをもとに、戦略的にキーワードを選定し、上位表示や流入の増加につながる道筋を立てています。
▼作成しているキーワード比較・調査リスト(獲得キーワードと想定流入数、順位を一覧化)
コンテンツ制作後には、サーチコンソールやグーグルアナリティクスで公開後の経過をモニタリング。コンテンツの施策内容と実際のパフォーマンスを照らし合わせ、効果がでているかを検証しながら、コンテンツSEOを成功に導くノウハウを蓄積しています。
外部パートナーと連携し、記事の質にこだわる
豊富なメディア運用経験、優秀な外部パートナーとのネットワークを生かし、質の高いコンテンツを制作しています。
BtoC・BtoB問わず対応可能
当社の記事編集者は、さまざまな業種でのメディアの運用経験が豊富。業界や競合の動向に詳しく、キーワード選定にもその知見を反映できます。
品質を保つためのレギュレーションを策定
コンテンツのクオリティを維持するためにレギュレーションを策定。複数のライターが対応する場合でも安定したクオリティでコンテンツの制作が可能です。
信頼性のあるコンテンツの制作が可能
監修が必要なコンテンツは、専門家へ依頼できるルートを所有。正確性や信頼性を担保でき、ユーザーにとって有益なコンテンツを提供できます。
SEOキーワード選定からコンテンツ制作まで行った事例
エートゥジェイがキーワード選定からコンテンツ制作に携わり、集客を改善した事例をご紹介します。
大手紳士服メーカーA社のコンテンツ改善事例(BtoC)
繁忙期である2月~3月に向けて集客コンテンツを作成をしたいと記事制作のご相談をいただきました。
A社では事前にペルソナを用意していましたが、弊社での市場調査とキーワード調査の結果、ペルソナの選定が適切ではないことが判明。
新たに設定したペルソナにマッチするキーワード選定を行い、記事を制作・公開。
1月の公開から1か月後の2月には月間約2万PV、3月には月間約9.2万PVを記録するなど、繁忙期シーズンの潜在顧客獲得に大きく貢献することに成功しました。
依頼時の状況
- A社が設定したペルソナが適切ではなかった
- 集客コンテンツが不足していた
実施内容
- ペルソナの設定
- キーワード選定
- 記事制作
実施後の状況
- 公開の翌月に月間約2万PV、翌々月には月間約9.2万PVを記録
- 繁忙期の潜在顧客獲得に貢献
ソフトウェア企業のコンテンツ改善事例(BtoB)
コロナ禍に入り、リード獲得の柱であった展示会などのリアルイベントが減少したことで、Web集客の強化が課題となっていました。
オウンドメディアの立ち上げと並行する形で、弊社でコンテンツ制作を支援させていただくことになりました。
サービス関連のキーワード分析と競合サイトの獲得キーワード調査などを実施し、記事同士の内部リンク設計も意識して戦略的にコンテンツ制作を実施。
オウンドメディアのリリースから約1年で自然検索経由のセッションが6.8万に成長し、課題となっていたWeb集客の強化に成功しました。
依頼時の状況
- コロナ禍でリアルイベントが減少し、Web集客の強化が急務に
実施内容
- キーワードの調査・分析・選定
- 競合サイトの調査・分析
- 記事コンテンツの制作
- 記事同士の内部リンク設計
- SEO・UIの改善指示書作成
実施後の状況
- サービスに関連する重要キーワードでGoogle検索の1ページ目を多数獲得
- オウンドメディアのリリースから約1年で自然検索経由のセッションが6.8万に成長
まとめ
今回は、キーワード選定を中心にやり方、注意点、ツールなどをご紹介しました。
ご紹介したやり方、ツールを参考にすることで自社でもキーワード選定ができるようになるでしょう。ただ、最初のうちは時間がかかったり、キーワードを選定できてもコンテンツにうまく活用できないことが考えられます。
無理して内製化するより外注を活用して制作を進めていくほうが短期間で成果につながるメディアにすることが見込めます。
「キーワード選定からコンテンツ制作をする時間がない」「経験不足だから業者に任せたい」という方は 「お問い合わせ」 からお気軽にご相談ください。
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