SEOにおける競合分析の目的とは?見るべき5項目やサイト分析・調査ツールも紹介

コンテンツを運営している以上、気になるのが競合サイトの存在ですよね。「競合サイトよりユーザーを獲得したい」「コンテンツを上位表示させたい」と考えているなら、まずは競合サイト分析を行いましょう。

競合サイト分析をすることで、競合が検索上位になっている要因や、ユーザーを獲得している戦略を明らかにでき、自社サイトの戦略やコンテンツ案を考えるのに役立つ情報を得ることができます。

こちらの記事では、競合サイト分析を行う目的や見るべき項目、活用できるツールをご紹介しています。

記事の後半では、ツールを使わずに簡易的に競合サイト分析を行う方法も解説していますので、参考にしてみてください。

OUTLINE 読みたい項目からご覧いただけます。

SEOにおける競合分析の目的

SEO対策をするうえでやっておくべきなのが競合に当たるサイトの分析です。

検索上位になるには、すでに上位に位置している競合サイトに勝てるような優位性が必要です。そもそも競合サイトに勝てる要素があるのか、あるとすればどこなのか。それがわからなければ戦略がたてられずメディアで成果をあげることが難しいでしょう。

SEOで結果を出すためには競合サイト分析を行い、競合の戦略や上位表示に必要な情報を明らかにすることが必要不可欠です。

競合サイト分析をするメリット

SEO対策をするうえで競合サイト分析をするメリットは主に次の3つです。

  • ユーザーのニーズを理解できる
  • 差別化につながるヒントを得られる
  • 自社サイトに足りない情報を明らかにできる

ユーザーのニーズを理解できる

競合サイト分析をする1つ目のメリットは、ユーザーのニーズを理解できる点です。

検索上位に表示されているのは、検索したユーザーのニーズにマッチしていると検索エンジンが判断したページです。検索上位の競合サイトに目を通すことで、ユーザーのニーズと、そのニーズを満たすために必要な情報を把握できます。

自社がまだ気づいていないニーズに気づくことができ、自社サイトの運営に反映できます。

差別化につながるヒントを得られる

競合サイト分析をする2つ目のメリットは、差別化につながるヒントを得られる点です。

競合サイト分析をすることで、競合の強みや弱みを明らかにできます。競合サイトと比較し、自社サイトのほうが優位なテーマが見つかれば、そこに注力することで流入の柱となるコンテンツを制作することができるでしょう。

自社サイトに足りない情報を明らかにできる

競合サイト分析をする3つ目のメリットは、自社サイトに足りない情報を明らかにできる点です。

競合サイト分析によって、競合がどのようなキーワードでコンテンツを制作しているかが把握できます。自社で未対策のキーワードが浮き彫りになるだけでなく、ニーズのあるキーワードを発見でき、コンテンツ戦略に生かせる有益な情報を収集できます。

SEO上の競合サイトの見つけ方【具体例付き】

競合サイト分析の対象となるのは、検索結果上での競合サイトです。事業上での競合他社がSEO上での競合と必ずしも一致するわけではありません。まずは、どこがSEO上で競合にあたるのかを確認しましょう。

続いては競合サイトの見つけ方を具体例をもとにご紹介します。

STEP1.対策キーワードを決定する

検索結果上での競合サイトを見つけるために、まずは検索するキーワードを決めましょう。自社サイトのテーマや、商品・サービスからキーワードを選定します。

今回は以下の記事でも具体例として使った「コーヒー豆 保存」というキーワードから競合サイトを見つけてみましょう。

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STEP2.検索上位のサイトを確認する

STEP 1で決定した「コーヒー豆 保存」というキーワードで実際に検索を行い、検索上位にあたる検索結果の1ページ目に表示されているサイトを確認しましょう。検索した結果、上位に他社のコンテンツがあれば、そのサイトを競合サイト分析の対象として選定します。

▼「コーヒー豆 保存」の検索結果画面 「コーヒー豆 保存」の検索結果画面

検索結果を見るとコーヒーショップだけでなく、ふるさと納材サイトやレシピサイトのコンテンツも上位表示されているのがわかります(画像の赤枠参照)。

コーヒー豆の加工・販売をしている企業であれば、ふるさと納税サイトやレシピサイトは事業上の競合にはあたりません。しかし、SEO上では競合サイトの対象となる存在だと判断できます。

また、コーポレートサイトやECサイト、ウィキペディアなど記事コンテンツではないページが上位になっている場合は、ユーザーのニーズとして記事コンテンツが求められていない可能性があります。記事コンテンツを制作しても上位表示が難しいと予想されるので、キーワードを再選定しましょう。

競合サイトを見つけるには、今回のように検索して探す以外にKeywordmapという有料のツールを使用して、競合サイトを一気に抽出するやり方もあります。Keywordmapについては 「競合サイト分析・調査ツール(無料・有料)を紹介」 に記載していますので、そちらをご覧ください。

検索して競合サイトを探す際は、ブラウザをシークレットモードにすることを忘れずに。通常のブラウザのまま検索すると、自身の検索履歴をもとにパーソナライズされた検索結果が表示され、競合サイトを適切に選定できない場合があります。

SEOの競合分析で見るべき5項目とそこから得られる情報

競合サイト分析で見るべき項目

SEO上の競合サイトが見つかったら、以下の5項目を調査していきます。

  • 想定流入数(アクセス数)
  • 流入キーワード
  • 順位
  • 流入経路
  • 被リンク

これら5項目はツールを使って調査します。使えるツールについては 「競合サイト分析・調査ツール(無料・有料)を紹介」 に記載していますので参考にしてみてください。ツールを使うことで競合をサイト単位、コンテンツ単位で詳細に分析することが可能です。

続いては、先ほど挙げた5項目から何がわかるのか、そして調査・分析から得られた情報をどう自社サイトやコンテンツに生かせるのかをご紹介します。

想定流入数(アクセス数)をチェック

流入数とは、ユーザーがサイトに訪問した数のことです。まずは、競合サイトの流入数を調査しましょう。ツールを使うとサイト全体の想定流入数を詳細な数値まで出すことができます。

keywordmapを使ったサイト全体の想定流入数の分析結果

ツールの出典元: keywordmap

以下のようにサイト単位ではなく、コンテンツ単位での想定流入数を出すことも可能です。

keywordmapを使ったコンテンツの想定流入数の分析結果

ツールの出典元: keywordmap

競合サイトの流入が多い場合

競合サイトの流入が多い場合、コンテンツの質が良い、コンテンツ数が多い、SEO対策をしている、自然検索以外の流入経路があるなど、さまざま原因が考えられます。

その原因を追求すると、自社サイトの戦略の見直しや、コンテンツの改善につながるヒントを見つけられるでしょう。

競合サイトの流入が少ない場合

競合サイトの流入数が少なくても競合として目を付けておくべきケースもあります。

サイト全体の想定流入数が少なくても、一部のキーワード領域で多くの流入を稼いでいる場合があります。

また、調査した時点では流入が少なくても、その後、流入が急増する可能性もあり得ます。

流入を獲得しているキーワードがあるのか、強化している流入経路があるのかなど、その理由を明らかにし、自社にも反映させることができれば流入増加を見込めるでしょう。

流入キーワードをチェック

流入キーワードとは、サイトに訪問したユーザーが自然検索する際に使用したキーワードのことです。想定流入数と同様にサイト単位・コンテンツ単位での調査が可能。

競合サイトの流入キーワードを調査することで、自社が対策すべきキーワードやコンテンツの改善点が見えてきます。

keywordmapを使った流入キーワードの分析結果

ツールの出典元: keywordmap

競合サイトに自社にはない流入キーワードがあった場合

競合サイトの流入キーワードの中には、自社サイトにはないキーワードがあることも考えられます。

競合サイトで流入があるということは、ユーザーにとってニーズがあるキーワードであり、自社サイトのターゲットとなる場合もあります。

新たなユーザーを獲得できる可能性がありますのでコンテンツを制作する際のヒントにしましょう。

競合サイトと自社の流入キーワードが重複している場合

競合と同様の商材をコンテンツで扱っていると、流入キーワードが競合と重複する場合があります。

キーワードが重複していても競合サイトのコンテンツが検索上位にいるようであれば、競合サイトのキーワードの使い方を確認しましょう。

メインキーワードをタイトルにどう入れるか、関連キーワードを見出しにどう入れるかがSEOに影響します。競合サイトのキーワードの使い方を確認するとともに、不足している情報や関連キーワードはないかを確認しましょう。

競合サイトに未対策のキーワードがあった場合

競合サイトに未対策のキーワードがあれば、上位表示のチャンスです。

検索ボリュームを確認し、ユーザーのニーズがあると判断できれば、そのキーワードに注力し、上位表示を目指しましょう。うまくいけば、競合サイトが獲得していないユーザーを集客できる可能性があります。

競合サイトとの順位を比較

順位とは検索結果画面に表示される順番のこと。順位が変動する要因として、自社コンテンツの質や、サイトリニューアルの影響なども考えられますが、競合サイトの施策やGoogleのコアアップデートによる影響も挙げられます。

ツールを使うことで自社だけでなく競合の順位変動も調査できるため、コアアップデートの影響や競合のコンテンツ戦略の状況が確認ができます。

keywordmapを使った順位の調査結果

ツールの出典元: keywordmap

競合サイトのほうが順位が高い場合

上位になっている競合サイトやコンテンツと比較して自社に不足している情報があると判断できます。不足している情報を追加し、さらに検索順位の向上をできるような独自の情報があればそれも追加するといいでしょう。

また、コアアップデート後に順位が上がった他社サイトがあれば、そのサイトやコンテンツを見ることで検索エンジンがどのようなサイトを評価しているのかヒントを探ることができます。

競合サイトのほうが順位が低い場合

自社のほうが競合サイトより優位な状態と言えます。コンテンツの場合は、そのキーワードを強化していくことで競合と差別化が図れます。

流入経路をチェック

流入経路とは、サイトにどこからユーザーが訪問しているのか、そのアクセス元のことです。ツールを使うと、以下のように競合サイトの流入経路別のアクセスを探ることができます。

Similarwebを使った流入経路の調査結果

ツールの出典元: Similarweb

ユーザーがサイトに流入する経路はGoogleなどの自然検索からとは限りません。広告やSNS、外部サイト、ブックマーク、メールなど、どのような流入経路なのかを調査することで、競合サイトが注力している施策やリピーターの有無などが明らかになります。

たとえば、競合サイトにSNSからの流入が多いようであればSNSの運用に力を入れていることがわかります。どのような投稿を行い、SNSから競合サイトへの流入につなげているのかを調査することで、自社のSNS運用の参考になる情報が得られます。

被リンクをチェック

被リンクとは、外部サイトに自社サイトへのリンクが張られることを言います。被リンクされる理由として、外部サイトが情報の参考元として掲載している、SNSなどでシェアされている、ブログなどで紹介されていることが考えられます。

被リンクは、SEOにおいて重要な評価基準のひとつです。競合サイトが獲得している被リンクの数や質を調査することで、競合サイトの上位表示の原因に被リンクがあることが考えられます。

ツールを使うことで、競合サイトの被リンク数やURLまで調査することができます。

Lynxを使った被リンクの調査結果

ツールの出典元: Lynx

競合サイト分析・調査ツール(無料・有料)を紹介

続いては、競合サイトの調査・分析に使える無料・有料のツールをご紹介します。

【有料】競合サイト分析・調査ツール

有料のツールは豊富なデータをもとに詳細な分析が可能です。本格的に競合サイト分析に取り組みたい方は有料のツールを使うことをおすすめします。こちらでは以下の5つのツールをご紹介します。

  • SimilarWeb
  • SEMrush
  • Keywordmap
  • MIERUCA SEO
  • ahrefs

SimilarWeb(シミラーウェブ)

Similarwebのトップページ

SimilarWeb(シミラーウェブ) は、イスラエルの企業によって開発されたマーケティングツールです。

SimilarWebで調査できること

  • 想定流入数
  • 流入キーワード
  • 流入経路 など

SimilarWebは、調査したいURLを検索欄に入力すると競合サイト分析に必要な想定流入数、流入キーワード、流入経路などを調査できます。

▼月別の流入数

SimilarWebで調査した月別の流入数

以下のように流入経路別に流入数の割合を調査可能なため、競合サイトの戦略を分析するのに役立ちます。

SimilarWebで調査した流入経路別の流入数の割合

また、検索上位を獲得しているキーワードを抽出し、競合サイトの流入を支えているキーワードも調査できるので、競合サイトの強みを把握することも可能(以下の画像参照)。

SimilarWebで調査した他社の獲得キーワード

ほかにも直帰率や滞在時間といった競合サイトのパフォーマンスの分析に必要な情報も取得できます。

SimilarWebには 無料版もありますが、データの取得期間や利用できる機能に制限があります。

SEMrush(セムラッシュ)

SEMrushのトップページ

SEMrush(セムラッシュ) は、全世界1000万以上のユーザーが利用する競合分析ツールです。

SEMrushで調査できること

  • 想定流入数
  • 流入キーワード
  • 流入経路
  • 被リンク など

SEMrushを使うと競合サイト分析に必要な流入数、流入キーワード、流入経路、被リンク数といったすべての調査が可能です。

▼SEMrushで流入キーワード、検索順位を調査

SEMrushで調査した流入キーワード、検索順位の分布

▼SEMrushで流入経路のを調査

SEMrushで調査した流入経路

SEMrushは、「オールインワン分析ツール」をウリにしており、SEO、広告分析、SNS分析、トラフィック分析などデジタルマーケティングに必要なほぼすべての機能が搭載されています。 競合サイト分析から施策の立案までこのツール1つで対応できます。

SNS分析においては、facebook、Instagram、Twitter、LinkedIn、YouTubeに対応。 エンゲージメントの高い投稿や投稿頻度、ハッシュタグなど詳細な分析が可能なため、ユーザーを惹きつけるインサイトの獲得に活用できます。

SEMrushには無料体験期間もあるので気になる方はお試しすることも可能です。

Keywordmap(キーワードマップ)

Keywordmapのトップページ

Keywordmap(キーワードマップ) は、日本の企業が提供するSEO・マーケティングツールです。

Keywordmapで調査できること

  • 想定流入数
  • 順位
  • 流入キーワード など

「競合サイト比較」という機能を使うと、自社を含め最大4社の流入キーワードや順位を比較することができます(以下の画像参照)。

Keywordmapを使って自社・競合の流入キーワードの調査結果

また、「自然検索ワード」という機能では、URLを入力すると競合ドメインの抽出が可能(以下の画像参照)。

Keywordmapを使って競合のドメインを調査した結果

自社ドメインを入力するだけで一気に抽出できるので、検索をして競合サイトを見つけるという方法よりも迅速に競合サイトを見つけられます。

MIERUCA SEO(ミエルカSEO)

MIERUCA SEOのトップページ

MIERUCA SEO(ミエルカSEO) は、約1,700社に導入されているSEO対策分析ツールです。

MIERUCAで調査できること

  • 想定流入数
  • 順位
  • 流入キーワード など

キーワードを入力するとAIによって、競合サイトが獲得しているキーワードを自動分析。順位や想定流入数も自動で毎日モニタリングしてくれるので競合の小さな変化に気づけるツールです。

ミエルカSEOは、新たな対策キーワードを見つけるのにも有効。競合サイトの商品・サービス名をツールに登録しておくと、登録した語句とあわせて検索されているキーワードを表示します。競合サイトが新たに実施した施策の調査に活用できます。

また、直近で流入が増えてきている潜在的な競合サイトを検出できる機能も搭載。この機能を活用することで、新たな競合サイトの発見に役立てることができます。

ahrefs(エイチレフス)

ahrefsのトップページ

ahrefs(エイチレフス) は、世界中で60万人以上に利用されているSEOツールです。

ahrefsで調査できること

  • 順位
  • 流入キーワード
  • 被リンク など

ahrefsは、自然検索による流入キーワードや順位、サイトの流入を支えているページの特定ができます。

被リンクの調査では、競合サイトのコンテンツを掲載しているリンク元の調査まで可能。「参照元として使用されているのか?」「単にシェアをされているだけなのか?」など被リンクの質を調査できるので、被リンクの獲得が、競合サイトの上位表示の一因かどうかを判断できます。

【無料】競合サイト分析・調査ツール

有料ツールと比較すると分析できることは限定的ですが、無料ツールでも競合サイト分析の参考になる一部の情報を収集することができます。以下の4つのツールをご紹介します。

  • SEOチェキ!
  • Lynx
  • SEO META in 1 CLICK
  • Wayback Machine

SEOチェキ!(セオチェキ)

SEOチェキ!のトップページ

SEOチェキ!(セオチェキ) は無料で順位チェックなどができるツールです。

SEOチェキ!で調査できること

  • 順位

キーワードは3つまで指定でき、以下のようにGoogleとYahoo!の検索順位を調査することが可能。

SEOチェキ!で順位を調べた結果

他にも調査したいページのURLを入れることで「サイトSEOチェック」ができ、タイトルやh1タグ、ページ読み込み時間なども把握できます。

「サイトSEOチェック」と「検索順位チェック」の利用回数は、1IPアドレスあたり200回/日までと制限があります。

Lynx(リンクス)

Lynx(リンクス)のトップページ

Lynx(リンクス) は、自社・競合サイトの被リンク情報を無料で分析できるツールです。

Lynxで調査できること

  • 被リンク

URLを入力すると被リンク元のページタイトル、URL、アンカーテキストを抽出できます。

Lynxで被リンクを調査した結果

競合サイトが被リンクを獲得しているのか、被リンクの質は高いのかを調査するのに活用できます。

SEO META in 1 CLICK

SEO META in 1 CLICKのトップページ

SEO META in 1 CLICK はGoogleの拡張機能です。

SEO META in 1 CLICKで調査できること

  • title
  • description
  • 見出しタグ など

クリックするだけで、そのページのタイトル、ディスクリプション、見出しの構造、画像の数、サイト内のリンクをチェックできます。

SEO META in 1 CLICKで見出しタグを調査した結果

見出しタグから簡潔にページの内容を把握することができ、自社サイトに不足している情報の割り出しなどに使えます。

Wayback Machine(ウェイバックマシン)

Wayback Machineのトップページ

Wayback Machine(ウェイバックマシン) は、過去のウェブページを無料で閲覧できるツールです。

Wayback Machineで調査できること

  • コンテンツのリライト前後の差分

URLを入力するとリライト前のページを表示できるので、以下のように現在のページと比較可能です。

Wayback Machineでリライト前後の差分を調査

調査したページ: Emma Tools「SEO対策~自分でできるチェックリスト・2023年最新版」

競合他社に順位変動があった場合、コンテンツのリライトによるものなのかWayback Machineで探ることができます。

ツールを使わずに競合サイト分析をする方法

PCで仕事をしている人

次は、有料のツールを使わずに競合サイト分析をする方法をご紹介します。

簡易的な方法になりますので、コンテンツ単位での調査がメインとなりますが、コンテンツ制作に有用な情報を収集することができます。

対策したいキーワードが決まったら、以下の3つをチェックしましょう。

  • 検索結果(SERPs)をチェックする
  • 検索上位のタイトルをチェックする
  • 検索上位のコンテンツの内容をチェックする

検索結果(SERPs)をチェックする

検索結果(SERPs)からサイトの種類、検索クエリのタイプ、コンテンツの形式をチェックすることで、コンテンツ制作時に参考となる情報を入手できます。

検索上位にあるサイトの種類

対策したいキーワードで実際に検索を行い、どのようなサイトが表示されるかを確認しましょう。

検索結果に記事コンテンツが表示されていれば、自社の対策次第では記事コンテンツで上位表示を狙うことが可能です。

もし、検索上位に表示されるのがECサイトやモールサイトであれば、記事コンテンツでの上位表示が難しいと判断できます。対策するキーワードを再検討しましょう。

検索クエリのタイプ

検索上位に表示されるコンテンツを確認し、検索クエリのタイプごとに分類しましょう。

検索クエリのタイプとは、ユーザーのニーズを以下の4つに分類したものです。

  • Knowクエリ
    知りたいというニーズがあるキーワードです。
    例:「~~とは」
  • Goクエリ
    特定のサイトや場所に行きたいというニーズがあるキーワードです
    例:「Amazon」「渋谷 カフェ」
  • Doクエリ
    やり方や手順などを調べて、実際に何かをやりたいというニーズがあるキーワードです。
    例:「鶏肉 レシピ」「お風呂 カビ対策」
  • Buyクエリ
    商品やサービスを申し込みたいというニーズがあるキーワードです。
    例:「映画館 予約」「飛行機 チケット」

分類した結果、一番多かった検索クエリのタイプにあわせてコンテンツを制作することで、ユーザーのニーズにあったコンテンツにすることができます。

表示されるコンテンツの形式

競合にあたるサイトは記事コンテンツを運営する企業とは限りません。

対策したいキーワードによっては、画像や動画コンテンツを制作している企業も競合として意識する必要があります。

Googleの場合「ユニバーサル検索」という機能により、検索するキーワードによってウェブページ以外の情報が表示されるケースがあります。

ユニバーサル検索とは、検索結果にウェブページ以外も表示する機能のこと。

2007年に実装されて以降、現在では「画像」「ニュース」「動画」「ショッピング」「書籍」「地図」「フライト」といったさまざまな情報が同じ検索結果に表示されるようになっています。

たとえば「鶏肉 レシピ」で検索すると以下のように画像や動画が表示されます。

これは「鶏肉 レシピ」というキーワードで検索したユーザーには、「レシピを画像や動画で見たい」というニーズがあると検索エンジンが判断したため、このような検索結果になっていると考えられています。

「鶏肉 レシピ」の検索結果画面

このようにGoogleは、記事に限らずユーザーのニーズにマッチした情報を上位表示します。

検索結果に表示されるコンテンツの形式を確認することで、記事コンテンツ以外の競合が存在するかを確認できるとともに、どのような形式でコンテンツを制作すべきか参考にできます。

検索上位のタイトルをチェックする

タイトルは検索結果での掲載順位に大きく影響する項目です。

検索上位にある競合サイトのタイトルをチェックすることで、どのようなキーワードが評価されるのか傾向をつかむことができます。

ただし、競合サイトのタイトルが魅力的だからといって類似したタイトルにするのは避けましょう。自社コンテンツの独自性が見えず、ユーザーからクリックされにくくなります。

競合ページのタイトルを把握したうえで、独自性のあるタイトルを付けることが大切です。

検索上位のコンテンツの内容をチェックする

タイトルのチェックを終えたら、コンテンツの見出しや内容もチェックしていきましょう。

見出しはSEOに影響する項目であり、どのような見出し構成になっているか、見出しに使われているキーワードは何かなどをチェックすることで上位表示へのヒントが見つかります。

また、検索上位のコンテンツに共通する内容があれば、それがユーザーのニーズを満たすうえで重要な情報だと考えられます。コンテンツを制作をする際に、積極的に取り入れましょう。

競合サイト分析やコンテンツ制作に困ったら外注を活用

ここまで競合サイト分析で見るべき項目や使えるツールなどをご紹介しました。

今回の内容をもとに、競合サイト分析を始めたいと考えている方もいると思いますが、分析が初めてだったり、コンテンツ制作に自信がないようでしたら、外注の活用を検討しましょう。

コンテンツの改善につながるような競合サイト分析をするには、詳細な調査ができる有料ツールの使用が推奨されます。ただし、有料ツールは多機能かつ専門用語が多いため、分析を始めたばかりだと使用に手こずってしまうのが予想されます。

また、分析結果を反映したコンテンツを制作するには専門的なノウハウが必要です。そのため、業者を活用することで、次のような効果が期待できます。

  • 自社サイトの改善につながる分析が可能
  • 分析をもとに適切なコンテンツが制作できる

自社サイトの改善につながる分析が可能

競合サイト分析は、1回やっただけでは十分とは言えません。新商品・新サービスのリリースがある度に競合は新たな対策を講じてくることが考えられますし、競合がコンテンツを運用している限り、サイトの状況は変化します。

また、コンテンツはトレンドの影響も受けるので、競合サイトの想定流入数や獲得キーワードに変化があることも予想されます。こうしたことから、定期的に分析を行い、競合の動きを注視するのが望ましいです。

コンテンツ運用に精通する業者は競合サイト分析を日常的に行い、他社の動向をよく理解しています。定量的な視点から的確な分析を行い、成果を出すために戦略的にサイトを運用してくれるでしょう。

業者を活用することで、社内で競合サイト分析にかかる時間や人的負担を削減できるというメリットもあります。

分析をもとに適切なコンテンツが制作できる

自社サイトを成長させるには、競合サイト分析で得られた情報を活用できるかがポイント。

業者の場合、分析結果にもとづく適切なキーワード選定、ユーザーのニーズを満たす記事制作、優れたUIUXに改善といったサイトの弱みを解消するための施策や、それを実行するリソースが充実。サイトの成長につながるコンテンツ制作が期待できます。

自社にコンテンツ制作のリソースやノウハウがないという場合は、競合サイト分析からコンテンツ制作まで一貫して行う業者にサポートしてもらうのがいいでしょう。

競合サイト分析からコンテンツ制作までAtoJにおまかせ

AtoJ(エートゥジェイ)は、コンテンツマーケティングをサービスとして行い、これまで多くの企業のコンテンツの運用支援に取り組んできました。

運用支援では、競合サイトの調査・分析はもちろん、コンテンツ制作、効果測定までトータルでサポートしています。次は、コンテンツの運用支援にAtoJが選ばれる理由をご紹介します。

コンテンツの運用支援実績が豊富

AtoJは、オウンドメディア(コーポレートサイト、サービスサイト、メディアなど)に関する多くの支援実績があり、中でもコンテンツの運用支援は得意とするサービスのひとつ。

これまで100社以上の企業を支援した経験から、成果につながる豊富なノウハウが蓄積されています。実際に当社が担当したコンテンツの運用支援実績については、記事の最後に掲載している事例よりご覧ください。

詳細な分析を行い、着実に成果を出す

サイトの運用支援の一環としてエートゥジェイでは競合サイト分析、コンテンツ制作を行っています。

以下のように分析→改善→進捗確認を繰り返し行い、成長につながるノウハウの蓄積と成果につながるコンテンツ施策を実施しています。

1.コンテンツの分析

運用支援をしているサイトと競合サイトの分析を定期的に実施。有料ツールを活用して以下5項目の分析を行っています。

  • 競合の獲得キーワード、流入の調査
  • 検索ニーズ調査
  • 見出し調査
  • 記事別の流入推移
  • カテゴリ別の流入推移

「競合の獲得キーワード、流入の調査」「検索ニーズ調査」は、コンテンツ施策において重要なキーワード選定にかかわる部分。有料ツールを使用し、詳細に分析しています。

運用支援をしているサイトで対策が漏れている領域や弱みが明らかになれば優先的に対策し、競合より優位なキーワードが見つかれば、それを強化しサイトの成長を支える柱にしていきます。

▼競合と自社の獲得キーワードを比較したリスト

キーワード比較リスト

また、見出し調査は記事の骨子を制作する前に必ず実施。調査結果は記事ごとにシートにまとめ、ユーザーのニーズを満たすために必要な情報を整理し、コンテンツ制作に反映しています。

運用支援をしているサイトの流入推移は毎月の数字だけでなく、前月比、三か月比、六か月比など期間を区切り細かく管理しています。

流入推移シート

サイト全体の成長を促すには、1つひとつのコンテンツで流入が伸びているかが重要です。流入の推移にネガティブな変化があれば原因を追究し、改善策を考えます。

このような詳細な調査・分析をすることで、次の「2.コンテンツの改善」においてサイトの成長につながる的確な改善策の提案が可能となります。

2.コンテンツの改善

「1.コンテンツの分析」で得られた情報をもとに、集客・コンバージョンなど目的別に改善案を作成します。対策キーワードの再選定やタイトルや構成の見直し、内部リンクの改修など具体的な施策をご提案します。

3.進捗確認

コンテンツの施策内容と実施後の経過をレポートにまとめ、目標に対しての進捗や課題をサイトを運営している企業様と共有しています。

SEO対策に強いコンサルタントが在籍

弊社にはSEOに強いコンサルタントが在籍しており、競合サイト分析だけでなくサイトの流入に影響するコンテンツのSEO対策が可能です。

依頼いただいた際は、コンテンツが検索エンジンから適切な評価を受けているかを分析し、長年の知見をもとに最適なアクションプランをご提案します。

過去には、コンテンツのSEO対策を行い、クライアントにとって重要なキーワードの掲載順位を検索結果の2ページ目から1ページ目へ改善した実績や、改善対象となった1ページの流入数を約1,500から約12,000に増加させた実績があります。

検索上位が狙える質の高いコンテンツを制作

豊富なメディア運用経験、優秀な外部パートナーとのネットワークを活用し、検索結果の上位表示を狙える質の高いコンテンツを制作できます。

BtoB・BtoC問わず対応可能

弊社の編集者は、さまざまな業種でのメディア運用経験が豊富。BtoB、BtoCどちらのコンテンツでも成果を出すための知見が蓄積されています。

信頼性のあるコンテンツの制作が可能

監修が必要なコンテンツは、専門家へ依頼できるルートを所有。検索エンジンに評価される正確性・信頼性のあるコンテンツを制作できます。

品質を保つレギュレーションを策定

ライティングには弊社独自のレギュレーションを策定。複数のライターが対応する場合でも安定したクオリティでコンテンツ制作が可能です。

コンテンツ改善事例:ソフトウェア企業(BtoB)

競合サイト分析からコンテンツの改善を行い、サイトの成長につなげた事例をご紹介します。

コロナ禍で、リード獲得の柱であったリアルイベントが減少し、Web集客の強化が課題に。オウンドメディアの立ち上げと並行して、弊社でコンテンツ制作を支援させていただくことになりました。

競合サイトの獲得キーワード調査、サービス関連のキーワード分析に加えて、記事同士の内部リンク設計も意識しながら戦略的にコンテンツ制作を実施。

その結果、オウンドメディアのリリースから約1年で自然検索経由のセッションが6.8万に成長し、課題となっていたWeb集客の強化に成功しました。

依頼時の状況

  • コロナ禍でリアルイベントが減少し、Web集客の強化が急務に

実施内容

  • 競合サイトの調査・分析
  • キーワードの調査・分析・選定
  • 記事コンテンツの制作
  • 記事同士の内部リンク設計
  • SEO・UIの改善指示書作成

実施後の状況

  • サービスに関連する重要キーワードでGoogle検索の1ページ目を多数獲得
  • オウンドメディアのリリースから約1年で自然検索経由のセッションが6.8万に成長
こちらの事例で実施した内部リンクについて、SEO対策として重要な理由や設計の仕方など以下の記事で解説しています。
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まとめ

今回は、競合サイト分析について詳しくお伝えしました。競合サイト分析を行うことで取るべき戦略や制作すべきコンテンツが明確になります。

競合サイト分析で見るべき項目やツールをご紹介したものの、初めて取り組む方にとっては難しい工程です。誤った分析をしてしまうリスクもありますので、日頃から調査・分析を行い、コンテンツ制作に取り組んでいる業者の手を借りるのが推奨されます。

「競合サイト分析を自社でできそうにない」「分析ができても、コンテンツ制作に反映できるか不安」という方は 「お問い合わせ」 からお気軽にご相談ください。

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