オウンドメディアの立ち上げを検討している方の中には
「オウンドメディアとホームページの違いって?」
「オウンドメディアってどう作るの?」
などオウンドメディアについて把握しきれていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こちらの記事では、オウンドメディアの意味、目的、作り方、成功事例などを幅広く解説していきます。さらに、オウンドメディアを初めて立ち上げる方やオウンドメディアの運用に困っている方に向けて外注の選び方もご紹介します。
この記事を読むと、オウンドメディアに関して網羅的に理解を深めることができます。
OUTLINE 読みたい項目からご覧いただけます。
オウンドメディアとは
まずは、オウンドメディアの意味や、ほかのメディアとの違いを説明していきます。
オウンドメディアの意味
オウンドメディア(Owned Media)とは、一言で表すと「自社で保有しているメディア」です。そのため、広い意味でとらえるとコーポレートサイトやECサイト、SNS、広報誌などもオウンドメディアに該当します。
ただし一般的には、オウンドメディアというと、ウェブマガジンやブログを指す限定的な意味で認識されている場合が多いです。
今回の記事も、ウェブマガジンやブログといった記事コンテンツを中心に、オウンドメディアの目的や作り方、メリット、デメリットなどをご紹介していきます。
オウンドメディア、アーンドメディア、ペイドメディアの違い
オウンドメディアは、ペイドメディアやアーンドメディアとあわせて「トリプルメディア」と呼ばれています。
トリプルメディア
- オウンドメディア:自社で保有しているメディア
- ペイドメディア:費用を支払って利用するメディア
- アーンドメディア:第三者が情報発信するメディア
いずれも顧客との接点となるメディアであり、以下のような特徴があります。
ペイドメディアやアーンドメディアの「広告費がかかる」「情報がコントロールできない」といったデメリットを補う存在として活用されているのがオウンドメディアです。
ペイドメディアやアーンドメディアと違って、オウンドメディアは自社メディアのため広告費がかからず、情報発信も自由にできます。
ホームページとオウンドメディアの役割の違い
オウンドメディアとホームページ(コーポレートサイト)は、どちらも自社が保有するメディアなので役割を混同されやすいのですが、それぞれ以下のような違いがあります。ホームページ(コーポレートサイト)の役割
ホームページ(コーポレートサイト)は、商材の紹介、会社概要、IRや採用情報など、会社を知ってもらうために、会社として伝えたい情報を掲載する場として利用されています。
ホームページの項目として一般的な会社概要や事業内容などは、経営統合や組織変更、移転などが行われない限り、変更されることはなく、掲載情報は固定的です。
主なターゲットは、顧客や取引先、求職者、投資家、従業員になります。
オウンドメディアの役割
オウンドメディアはホームページ(コーポレートサイト)と違い、ユーザーが興味関心のある情報を発信します。ユーザーが知りたいことを伝えることで、これまで自社を認知していなかったユーザーとの関係性を構築することが可能です。
定期的にコンテンツを発信するため、更新性が高いという点もホームページと違います。
主なターゲットは潜在顧客、顕在顧客、新規顧客、既存顧客です。
オウンドメディアの目的
オウンドメディアを運用する目的として、以下の6つがあります。
- マーケティング
- 採用力強化(リクルーティング)
- ブランディング
- リード獲得
- ナレッジ共有
- コミュニケーション活性化
それぞれの目的に対してオウンドメディアがどう作用するのか詳しく説明していきます。
マーケティング
顧客の状態にマッチした情報発信が可能となり、顧客の育成や休眠顧客の掘り起こしに活用できます。
潜在顧客を集客し、優良顧客へ育成できる
オウンドメディアは、情報の発信内容や頻度を自由にコントロールできます。認知、情報収集、比較検討、購買といったユーザーの段階にあわせた情報発信が可能となり、潜在顧客から見込み客、そして優良顧客へと育成する施策が描きやすくなります。
休眠顧客へ再購入を促せる
休眠顧客が離脱する原因を探り、それを解消できるコンテンツを提供することで再購入や再利用を促すことができます。
採用力強化(リクルーティング)
求人サイトや転職エージェントを使わなくても採用活動を行ったり、狙っている人材へのアプローチができます。
転職潜在層への興味喚起
少子高齢化によって、今後人材を獲得するのが難しくなっていきます。採用の先手を打つなら、転職顕在層だけでなく、転職潜在層にもアプローチすることが重要です。
求人サイトや転職エージェントだと、そこに登録している求職者(転職顕在層)にしかアプローチができません。オウンドメディアなら検索を起点に、転職活動を始めていない転職潜在層への興味喚起が可能です。
狙った人材にアプローチできる
専門性の高い優秀な人材は、専門的なワードで検索し、転職に関する情報収集をすることが考えられます。そういった人材の目に留まるには、専門性の高いキーワードを使って情報発信することが必須。
オウンドメディアなら、狙っているターゲットにあわせてキーワードを設定し、情報発信できるので、専門性の高い人材へのアプローチがしやすくなります。
入社後のミスマッチを防げる
「思っていた業務内容と違う」「職場の雰囲気があわなかった」など入社後のミスマッチが起きる原因のひとつに、求職者が入社前に十分な情報を入手できなかったことが考えられます。
求人広告は、限られた掲載期間の中で決められた項目しか発信できません。それに対して、オウンドメディアは期間も内容も自由です。
社員へのインタビュー、1日のスケジュール、商品や自社のストーリーなど、求職者が入社後をイメージできる詳細な情報を提供することで、ミスマッチを防げます。
ブランディング
認知がないユーザーに商品・サービスを印象付けたり、独自性を出しやすくなります。
商品・サービスを印象付けられる
オウンドメディアは、検索を起点にしてユーザーと接点が持てるメディアです。商品・サービスと関連するキーワードで情報発信を行うことで、認知がないユーザーであっても接点を作ることができ、自然な形で商品・サービスを印象付けるのに有効です。
さらに、継続的に情報発信をしていくとユーザーに対して専門性を印象付けることも可能。信頼や安心感を醸成でき、「~といえばこの会社」という印象を定着できます。
ファンを獲得できる
企業独自の情報を発信できるので、競合との差別化がしやすくなります。競合に似たような商品やサービスがすでに存在している場合、ユーザーは価格で検討してしまいがち。それを見込んで価格を安くしてしまえば、利益率が下がり、経営に悪影響を及ぼします。
差別化がうまくできていれば、独自性に惹かれたファンを獲得でき、商品・サービスの購入につなげやすくなります。価格競争から脱却できるので健全な経営にも役立ちます。
リード獲得
オウンドメディアを通じて、潜在顧客に商品・サービスの訴求ができるので、成約獲得の機会を創出しやすくなります。
潜在顧客にアプローチできる
架電や訪問といったプッシュ型の営業は、提案先のニーズが顕在化していなければ難色を示され、成約獲得が難しいでしょう。
その点、オウンドメディアなら、ユーザーが情報や解決策を必要としてコンテンツに流入してくるので、ユーザーが潜在的にニーズを持っていることがわかります。コンテンツでうまくアプローチができれば、成約獲得の機会を創出しやすくなります。
見込み客の獲得につながる
オウンドメディアのコンテンツから、メールマガジンの登録やホワイトペーパーのダウンロードを促すと、顧客情報(メールアドレス、企業名など)が取得しやすくなります。
取得した顧客情報あてにメールマガジンの送付やウェビナーの案内といった有益な情報提供をすることで見込み客への育成が可能。ニーズが顕在化したタイミングで一番にお問い合わせをもらえる関係性を構築できます。
ナレッジ共有
オウンドメディアは社外向けではなく、社内向けに情報発信するという方法もあります。社内でのみ閲覧できるようにすれば、ナレッジ共有に活用できます。
会社としてレベルアップできる
優秀な社員が持っているスキルやノウハウ、成功事例などをコンテンツ化し、社内で閲覧できるようにすると社員一人ひとりの戦力向上につながる有益なコンテンツになります。
ほかにも、属人化を防ぐために専門的なスキルを共有する、失敗・事故事例を共有して同じ過ちをしないように徹底することも可能に。社員一人ひとりの認識や能力の差を解消できれば、結果として会社全体のレベルの底上げにつながります。
新人のスキルアップに有効
オウンドメディアの原稿作成を新人に依頼すると、新人のスキルアップに活用できます。
スキルアップにはインプットだけでなく、アウトプットも大切です。その点でいうと、原稿作成には情報のインプット、情報を精査したうえでわかりやすくアウトプットするといった流れがあるので、スキルアップにはうってつけ。
新人が原稿作成後、上長が確認を行えば、新人の習熟度がつかめます。フィードバックする箇所が明確になるので、効率的に教育ができるというメリットも。
コミュニケーション活性化
社内向けのオウンドメディアは、ナレッジ共有に限らずコミュニケーション活性化にも役立ちます。
「業務が忙しくて仕事の話しかしていない」
「テレワークになり、会う機会が減った」
「他の部署が何をしているかよくわからない」
など、社内でのコミュニケーションが不十分な企業も多いのではないでしょうか。
たとえば、社員にインタビューをしてコンテンツを制作することで、部署が違っても各社員が担当している業務への理解が深まります。
プライベートな一面も取り上げれば、社員同士が親交を深めるきっかけに。社員同士の理解や親交が深まれば、意見が出しやすくなったり、他部署でも連携がしやすくなったりするなど、業務にもいい影響をもたらしてくれるでしょう。
オウンドメディアのメリット
ペイドメディア、アーンドメディアと比較して、オウンドメディアならではのメリットをご紹介します。
コンテンツから継続的に集客ができる
ウェブ広告などのペイドメディアは、掲載中のみ効果が期待できる一過性のメディアです。掲載期間が終わればその広告は活用の機会を失います。SNSなどのアーンドメディアは、新着情報が話題となりやすく、過去の掲載情報は注目される機会が少ないです。
対するオウンドメディアは、制作したコンテンツが資産となる蓄積型のメディアです。
コンテンツが新しいか古いかは関係なく、情報収集をするユーザーがいる限り、どのコンテンツもユーザーの受け皿になります。コンテンツが蓄積されていくほど、継続的な集客が期待できます。
発信内容をコントロールできる
ペイドメディアは、スペースや掲載期間に限りがあるので伝えたいことが限定的になります。アーンドメディアは、第三者が発信するため、情報の正確性が担保できません。
その点、オウンドメディアは自社メディアなので伝えたい内容をコントロールできます。
施策の状況にあわせて自由に情報発信できるのはもちろん、アーンドメディアで誤った情報が伝わってしまった際に、ユーザーの認識を正すことにも使えます。
プル型のアプローチが可能
ペイドメディアは一方的に情報提供するプッシュ型のアプローチ。ユーザーによっては好意的に受け取ってくれないケースもあります。
オウンドメディアだと、ユーザーが必要としているタイミングで情報提供できるので、好意的に情報を受け取ってもらえます。プル型のアプローチを有効に使うには対策キーワードの選定を行い、検索意図にそった情報提供をすることが重要です。
オウンドメディアのデメリット
メリットがある一方で、オウンドメディアにはデメリットもあります。
時間がかかる
オウンドメディアは、ペイドメディアと違って時間がかかるメディアです。今すぐ集客をなんとかしたい場合は、ペイドメディアのほうが効果的です。
メディアの構築・コンテンツ制作に時間がかかる
オウンドメディアを立ち上げるには企画、UI・UX設計、デザイン、コーディングという作業が発生し、構築に数か月を要するのが一般的です。さらに、毎月のコンテンツ制作も企画、原稿作成、入稿などさまざまな工程があります。制作開始から公開まで1か月ほどを想定しておくといいでしょう。
成果が出るまで時間がかかる
コンテンツを公開後、検索エンジンに評価されるのも時間が必要です。成果が出始めるのは早くて半年後と考えておくといいでしょう。粘り強く、継続的に取り組む必要があります。
最初はコンテンツの本数が少ないので、おのずと流入も少なくなります。対策をするなら、ペイドメディアでオウンドメディアに誘導したり、コンテンツの公開時にSNSでお知らせをするなどして、流入を促しましょう。
金銭的負担、人的負担がかかる
オウンドメディアは、継続することで成果が期待できるメディアです。そのため、運用にも継続的に金銭的負担や人的負担が発生することを理解しておきましょう。
運用にお金がかかる
オウンドメディアの構築にはドメインやサーバーを契約する必要があり、使用には費用がかかります。とくにサーバー代は、構築時だけでなく運用が始まってからも毎月使用料を支払う必要があります。
また、外部にコンテンツ制作を依頼する場合は、定期的に外注費もかかってきます。あらかじめ予算を確保したうえでオウンドメディアの運用を始めないと、途中で資金が尽きてしまいます。
業務量が増加して人的負担がかかる
内製でオウンドメディアを運用する場合、普段の業務に加えて、コンテンツ制作に関する作業が追加されます。慣れないうちは想像以上に時間がかかり、業務に支障が出る場合もあります。複数人で分担するなどして、運用体制を整えましょう。
オウンドメディアの作り方
この記事を読んでいる方の中には「オウンドメディアってどうやって作るの?」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。オウンドメディアを作るのは、大きく4つのステップにわけられます。
- STEP1.準備
- STEP2.サイトの構築
- STEP3.コンテンツ制作
- STEP4.分析
続いては、それぞれの工程をご紹介していきます。
STEP1.準備
オウンドメディアを立ち上げる際にまず行うのが、準備です。準備段階では主に以下の項目を決定します。
- オウンドメディアの目的と目標を設定する
- オウンドメディアのターゲットを設定する
- オウンドメディアの集客チャネルを決める
- 自社で運用するか、外注するかを決める
オウンドメディアを施策として実施する際に、もっとも重要なことは目的を明確にすることです。
ブランディングのためなのか、マーケティングのためなのか、採用か?といった目的が決まらなければ戦略も決まらず、この後に行うコンテンツ制作や分析も曖昧なものとなってしまいます。
「オウンドメディアを始めるから集客ができる」のではなく、「目的を明確にして運用しているオウンドメディアだから集客ができる」のです。
目的が設定できたら、目標を設定します。具体的に数値を用いて設定すると、コンテンツの運用状況の良し悪しが判断しやすくなります。そして、最終的に目標を達成するにはターゲットの理解が重要です。誰に向けて作るのか、ターゲットも明確にしましょう。
オウンドメディアの運用は、自社で行う以外に外注を活用するという方法もあります。オウンドメディアの外注をお考えの方は記事の後半に掲載している 「オウンドメディアの外注先の選び方」 も参考にしてみてください。
STEP2.サイトの構築
準備ができたら、続いてはサイトの構築に入ります。オウンドメディアの構築で主にやることはこちらです。
- メディア名を考える
- ドメインを決定する
- サーバーを選定する
- デザインを作成する
- サイトを構築する
サイトを構築する際は、見た目のデザインだけでなく、使いやすさやサイト構造も考えることがポイント。
わかりやすいサイト構造にすることで、ユーザーは欲しい情報にすぐにたどり着くことができ、検索エンジンのクローラーはサイト内を巡回しやすくなり、インデックス登録を促せます。
クローラーやインデックス登録という単語を初めて目にした方は、こちらの記事で解説していますので参考にしてみてください。
STEP3.コンテンツ制作
サイトの構築ができたら、コンテンツ制作に入ります。コンテンツ制作は主に、以下の流れで進められます。
- 企画案の作成、企画会議
- ニーズ調査
- 競合サイト分析
- 骨子作成
- ライティング
- 校正校閲、推敲
- 入稿・公開
ニーズのあるテーマから企画を考え、作成するコンテンツを決定します。そのあと、すぐにライティングに着手するのではなく、ニーズ調査や競合分析を行い、ライティングするうえで必要な情報収集を行います。
そして、「どんなターゲット」に見てもらいたいか、そして「そのターゲットがコンテンツを見た後、どういう状態になってほしいか」を考慮して骨子を組み立て、ライティングに入ります。
読んでもらうコンテンツにするには、ユーザーが何を必要としているのか、何に悩んでいるのかをライティング前にしっかりと把握して、それに応えられるコンテンツを制作することが求められます。
詳しいやり方は以下の記事で解説していますので、参考にしてみてください。
STEP4.分析
オウンドメディアはコンテンツを制作したら、終わりというわけではありません。コンテンツ施策が成果につながっているのか定期的に分析をします。オウンドメディアの分析で主にやることは以下です。
- 分析ツールを導入する(初回のみ)
- 導入したツールで効果測定をする
コンテンツを公開後、グーグルアナリティクスやサーチコンソールといったツールを使って分析します。分析をすることで狙っている効果が出ているのかコンテンツの状況が可視化できます。もし、いまひとつ効果がないようであれば、改善案を考えます。
分析・改善を繰り返すことで、成果につながるオウンドメディアに育てていくことができます。
オウンドメディアの運用のポイント
オウンドメディアを成功させるために重要な運用のポイントをご紹介します。
- 良質なコンテンツを制作する
- 読んでもらうためにSEO対策をする
- 成果を出すために分析・改善を実施する
- 定期的な記事の発信・リライトを行う
- サイトのセキュリティ対策を行う
- 専門的な人材がいなければ外注を活用する
良質なコンテンツを制作する
オウンドメディアで成果を出すには、ユーザーの役に立つ良質なコンテンツになっていることが大前提。
中身のないコンテンツや、情報を見つけにくいコンテンツになっているとユーザーは離脱してしまい、将来的な顧客へと育成するのが難しくなります。良質なコンテンツにするためには、有益な情報提供、読みやすい構成、スムーズな導線など、さまざまな工夫が施されていることが重要です。
読んでもらうためにSEO対策をする
検索結果は、企業や個人ブロガーのコンテンツなど、いくつもの情報で溢れています。その中からユーザーに選ばれ、自社のコンテンツを活用してもらうには、検索結果に上位表示されるかがポイント。
オウンドメディアを運用する各社は、上位表示を狙って十分なSEO対策をして、コンテンツを公開しています。SEO対策なしにコンテンツを公開しただけではコンテンツが埋もれてしまい、ユーザーに活用してもらう機会を失います。
成果を出すために分析・改善を実施する
コンテンツを見たユーザーが、どう行動しているのか?コンテンツの表示回数や順位の変化は?など、多角的な視点による分析によって改善点が見つかり、成果を出せるオウンドメディアに育てていくことができます。
ツールが使えることに加えて、ツールから取得したデータを読み解ける専門的な知識も必要です。
定期的にコンテンツの公開・リライトを行う
サイトを構築した後は定期的にコンテンツの作成と、公開した記事のリライトを続けていく必要があります。
公開しているコンテンツの本数が少なければ、自然検索経由での流入は見込めません。流入が見込めないということは、リード獲得など目的の達成も難しくなってしまいます。
また、公開したコンテンツは定期的にリライトをしないと、ほとんどの場合、時間がたつにつれてユーザーの満足度の低い記事となります。次第に検索順位の下落や流入が減少してしまうのでメンテナンスが必要です。
コンテンツ制作やリライトに時間やリソースを避けない場合は、一部を外注に依頼することも視野に入れましょう。
サイトのセキュリティ対策を行う
オウンドメディアを運用する際は、コンテンツの作成・更新・管理に「CMS(Contents Management System)」を利用するのが一般的です。
代表的なCMSである「WordPress(ワードプレス)」をはじめ、無料で使えるCMSも数多く存在しますが、脆弱性を突かれてサイバー攻撃を受けてしまう恐れがあります。
また、有料のCMSであってもサイバー攻撃のリスクがないとは言い切れません。有料・無料を問わず、CMS運用においてはセキュリティ対策に関する知識が必要不可欠と言えるでしょう。
専門的な人材がいなければ外注を活用する
上述したように、オウンドメディアの運用にはSEO、分析、コンテンツ制作、セキュリティといった多様な知見が必要です。
内製化を考えている場合、各分野で専門性の高い人材を集め、チームを組んで運用することが望ましいです。もし、社内に専門的な人材が不足しているようなら、内製化せず外注の活用を検討しましょう。
無理して内製化すると、慣れない作業に時間がかかり、ほかの業務の生産性に悪影響を及ぼします。
オウンドメディアの外注先の選び方
業者の選定を誤ると余計に時間やコストがかかり、オウンドメディアの運用に負担が増加します。以下のポイントを確認し、慎重に決めましょう。
外注先の選び方
- 依頼内容にあった強みを持っているか
- 費用は予算と比較して妥当か
- どのような実績があるか
依頼内容にあった強みを持っているか
コンテンツ制作に強みを持っている業者もいれば、分析に強みを持っている業者もいます。適切に業者を選ぶために、まずはどこを支援してほしいのか、業者への依頼内容を明確にしましょう。
構築から運用まで網羅的に支援が必要な場合、一気通貫で支援できる業者に依頼するのが理想です。コンテンツ制作、SEO、構築と作業範囲を切り分けて複数の業者に外注すると、認識の相違が発生しやすくなり、施策にブレが生じます。
費用は予算と比較して妥当か
専門性の高さと引き換えに法外な費用を提示してくる業者がいることも考えられます。
1社のみで決めようとせず、複数の業社に見積もりを依頼して費用や施策内容を比較して外注先を選びましょう。
どのような実績があるか
自社の依頼内容にあった実績をだしているかも見るべきポイントです。「BtoBのオウンドメディアを依頼したいのにBtoCしか実績がない」「実績を出している業界が偏っている」といった場合は避けるのがベター。経験不足によって思ったような効果が得られない可能性があります。
オウンドメディアに強いエートゥジェイ
エートゥジェイは、Webサイト制作・運用支援サービスを提供しています。オウンドメディアの支援もサービスのひとつとして行い、これまでさまざまな企業様の課題解決に尽力してきました。
次は、オウンドメディアの支援にエートゥジェイが選ばれる理由をご紹介します。
オウンドメディアをワンストップで構築・運用できる
エートゥジェイは、オウンドメディアにおける構築(企画、UI・UX設計、デザイン、コーディング)から、その後の保守、運用、改善提案までワンストップで対応しています。
オウンドメディアを一気通貫で支援できる体制が整っているので、お客様の依頼内容にあわせて、多様なサポートが可能です。
良質なコンテンツを制作するリソースがある
わかりやすい内容なのはもちろん、集客につながる説得力や信頼性の高いコンテンツを制作できます。
300名を超えるライターネットワークがある
複数のライターがライティングする場合でもクオリティを維持できるようにするためのレギュレーションを策定。安定したクオリティでコンテンツの提供ができます。
外部パートナーを含めた経験豊富な編集者が、複数のメディア運用に携わる
さまざまな業種でのメディア運用経験が豊富。BtoB、BtoCどちらの場合でも成果をあげるための知見が蓄積されています。
専門家とのネットワークがあり、信頼性のあるコンテンツの制作が可能
監修が必要なコンテンツに対して専門家へ依頼できるルートを保持。信頼性のあるコンテンツを制作し、集客につながる有益なコンテンツを提供できます。
オウンドメディアのSEO分析に強いコンサルタントが在籍
弊社のSEOコンサルタントは、特定ワードの順位向上を意図するランキング対策ではなく、Web集客を最大化させるために“検索体験の最適化”を実践。ユーザーから長く信頼される、本質的に価値があるサイトになるためのサポートを行います。
依頼いただいた際は、Webサイトが検索エンジンから適切な評価を受けているかを分析し、長年の知見に基づいた最適なアクションプランをご提案します。
過去には、記事改善(UIとリライト)で約2,000PVから約15,000PVに改善した事例や、約20,000PVのメディアを半年で約100,000PVに改善した事例などもあります。
分析・改善支援で継続的にサポート
オウンドメディア構築後も分析と改善を繰り返し、集客できるオウンドメディアへと育てていきます。以下のような流れで継続的にサポートします。
1.コンテンツ分析
公開したコンテンツの分析を行い、目標達成状況を確認します。状況に応じて、次回のコンテンツ企画のご提案をします。2.コンテンツ・動線の改善
コンテンツの分析をもとに、集客、回遊、コンバージョンなどメディアの目的別に改善案を作成。対策キーワードの再選定やタイトル、構成などを取りまとめてご提案します。3.定例ミーティング
コンテンツの目標に対しての進捗確認や課題を話し合います。Webのトレンドについてや新規のコンテンツ企画などもご説明します。導入実績1300サイト超!高セキュリティのCMSを提供
エートゥジェイは、セキュリティに強みを持つCMS「SiteMiraiZ(サイトミライズ)」を提供しています。
SiteMiraiZは、堅固なセキュリティと豊富な機能を搭載した国産CMSです。不正侵入防止、24時間365日の有人監視など社内のセキュリティ対策も万全なので、メディア構築にセキュリティ要件が必須の場合は、ぜひご活用ください。
オウンドメディアの成功事例
最後に、エートゥジェイが携わったオウンドメディアの成功事例をご紹介します。
IT企業のブログ系オウンドメディア改善事例(BtoB)
当初の先方からのご相談は、記事の作成及び改善がメインでしたが、調査・分析をしていく中で、サイト自体に大きな課題(UIとSEO)を発見しました。
そこで、記事の作成及び改善の前に、水漏れ状態のサイトを改修しようと提案。
UIとSEOの基本的な改善から、トップ、カテゴリ、詳細ページのSEO内部施策、関連記事やランキング機能実装などを実施し、セッション数を1.5倍、PVを約1.7倍に改善しました。
課題
- コンテンツは、50記事ほどありましたが、流入がほぼない状態
- 記事を回遊する導線がほぼなかった
- サイト構造やURL正規化にも問題があった
実施施策
- title、description、パンくず、大見出しの再設計及び実装
- 関連記事の機能追加(内部リンク)
- 一覧ページの2ページ目以降の仕様変更(ページネーション)
- OGP設定
- ランキンングの機能を追加
- 間違ったcanonical設定の改善
- 記事の内部リンクを含めたUI改修
成果
- オーガニック流入が増えて、セッションが1.5 倍に増加
- 回遊性も改善され、PVは約1.7倍に増加
情報通信業のオウンドメディアの事例(BtoB)
コロナ禍でリード獲得の柱であったリアルイベントが減少。記事コンテンツを充実させて自然検索経由の集客を強化したいとご相談がありました。
競合サイトの調査・分析を行い、新規記事の作成と既存記事のリライト、内部リンクの最適化を実施。SEO・UI面も当社の知見に基づき改善指示書を作成しました。
その結果、オウンドメディアのリリースから約1年で自然検索経由のセッションが6.8万に成長し、課題となっていたWeb集客の強化に成功しました。
課題
- コロナ禍でリード獲得の柱であったリアルイベントが減少
- リード獲得のチャネルとしてWeb集客の強化が課題に
- オウンドメディア立ち上げにあたり、SEO・UI面の知見が必要だった
実施施策
- 競合サイトの調査・分析
- 新規記事の作成
- 公開後の記事のリライト
- 記事同士の内部リンク設計
- SEO・UIの改善指示書作成 など
成果
- オウンドメディアのリリースから約1年で自然検索経由のセッションが6.8万に成長
- 新規作成した記事が公開6か月で月間7,000セッションを突破
- サービスに関連する重要キーワードでGoogle検索の1ページ目を多数獲得
ソフトウェア企業のオウンドメディアの事例(BtoB)
潜在顧客向けの記事コンテンツで集客・問い合わせを増やしたいとご相談をいただきました。
潜在顧客向けの記事が少なかったので集客記事を作成し、すでにあった顕在顧客や既存顧客向けの記事はパフォーマンスやUIの改善を実施しました。
その結果、複数の記事で月間5,000セッション以上を達成。新たに作成した記事では月間10,000セッション以上を記録し、課題だった集客力を高めることに成功しました。
課題
- オウンドメディアを運営しているものの、流入が少ない
- 既存記事は顕在顧客や既存顧客向けの内容が多く、潜在顧客向けの記事が少ない
実施施策
- 潜在顧客向けの集客記事を新規作成
- 既存記事のリライトによるパフォーマンス改善
- サイト全体および記事コンテンツのUI改修
- 関連ページの内部リンク設計 など
成果
- サービスに関連するキーワードでGoogle検索の1ページ目を多数獲得
- 複数の記事で月間5,000セッション以上を達成
- 新規で作成した記事が月間10,000セッション以上を記録
- リライトを行った既存記事の月間セッションが3か月で350%増加(約740⇒約2,600)
電気機器系のサービスサイト改善事例(BtoB)
トップページからのコンバージョンが多いので、トップページへの流入を増やして、コンバージョン数を増やしたいというご相談をいただきました。
トピッククラスター戦略やナビゲーションの改修を行い、Googleの検索結果でのメインキーワードの順位を向上、コンバージョンも安定して獲得できるようになりました。
課題
- サービスで使われる検索意図にあったメインキーワードからの流入が伸び悩んでいる
- コンバージョン数を増やしたい
実施施策
- トップページをLP化
- トピッククラスターモデルの戦略を取り入れて、トップページ(ピラー)と下層ページ(クラスター)の関係性を構築
- 共通のヘッダーやフッターエリアも同時に改修
成果
- メインキーワードで、Google検索結果2〜3ページ目を 1ページ目に改善
- 毎月安定した数でコンバージョンを獲得
まとめ
今回は、オウンドメディアの意味や作り方、メリット、デメリットなど、オウンドメディアについて幅広くお伝えしました。
オウンドメディアと一言でいってもサイトの構築やSEO、コンテンツ制作、分析などやることは多岐にわたります。そのため、初めて立ち上げる方も、立ち上げて間もない方も、知見がなければ難しい施策となります。
すでに壁にぶつかっているという方は、外注にサポートを依頼するのが推奨されます。専門業者なら、これまでに蓄積されたさまざまな知見をもとにオウンドメディアの成長を後押ししてくれるでしょう。
「オウンドメディアの立ち上げや運用をサポートしてほしい」とお困りの方は 「お問い合わせ」 からお気軽にご相談ください。
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