LP(ランディングページ)を制作したけど、コンバージョンを獲得できていないなど課題がある場合は、訴求ポイントを見直すことで改善できるかもしれません。ターゲットと訴求にずれがある状態だと、ターゲットが反応を示すランディングページにはならず、成果をあげるのが難しくなります。
こちらでは売れるランディングページにするために訴求ポイントの見つけ方から、LPに活用できる訴求ポイントの例、訴求ポイントを作る際の注意点などをご紹介します。ランディングページの改善を検討されている方は参考にしてみてください。
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訴求ポイントとは
訴求ポイントとは、売り手が買い手に商品の購入や利用を促す際に使う表現や情報のことです。
服でも品質を重視するのか、価格を重視するのかなど、人によって購入のきっかけになる動機はさまざまです。万人に刺さる訴求ポイントはないので、どのターゲットに売りたいかによって効果的な訴求ポイントは変わってきます。
訴求ポイントがLPを作るうえで重要な理由
成果をあげるLP(ランディングページ)にするためには、ターゲットが反応を示す訴求ポイントを掲載しなくてはいけません。
ターゲットの状態によって何に反応を示すのかは変わってきます。たとえば、比較検討に入っている見込み客には他社との違いが訴求ポイントになり、まだ比較検討の段階にいない見込み客には商品を使うことで得られる効果が訴求ポイントとして有効となります。
訴求ポイントがずれていれば、ターゲットがランディングページに反応を示すことはなく、購入までつなげることは難しいでしょう。これでは成果をあげるのは難しく、せっかくの機会が無駄になってしまい、もったいないです。
ランディングページはコンバージョンの獲得に特化したページだからこそ、ターゲットにあった的確な訴求ポイントを見つけて、購入の背中押しとして作用させることが重要です。
訴求ポイントの見つけ方
効果的な訴求ポイントを見つけるためには顧客、自社商品、競合の商品について知ることが必要です。
1.ペルソナを決めて内面を深掘りする
まずは、ランディングページのペルソナを決めて、ペルソナが現在どのような状況にあるのか、具体的に設定していきます。ペルソナを設定するには年齢や性別などの属性のほか、以下もおさえておきましょう。
悩み
- 何に悩んでいるのか
- いつから悩んでいるのか
- なぜ解決したいのか
- 理想の状態
- なぜ解決したいのか
- 理想の状態を手に入れたときの気持ち
- 解決できていない理由 など
価値観
- 商品を選ぶ際に重視すること
- 購入時の判断基準
- 情報源 など
状態
- 悩みや問題に気付いているのか
- 解決策を知っているのか
- 解決できる商品を知っているのか など
商品を購入する背景には「悩みや問題がある今の状態から抜け出したい」という思いがあるので、理想の状態を示して「この商品があれば現在の状況を打開できる」と商品の必要性を気づかせることで、購入を後押しすることができます。
ペルソナの内面を深掘りしていくことで、悩みや問題を理解し、どのような理想の状態を求めているのか知ることができ、効果的な訴求ポイントを具体的に書けるようになります。
ペルソナの内面を深掘りするのが難しい場合は、レビューやQ&Aサイトなどを参考にするといいでしょう。
2.自社商品の分析をする
次は、自社商品の分析です。見込み客が商品を検討する際に必要な情報となる以下を整理していきましょう。
- 機能
- 評価・実績
- 価格
- 購入方法 など
これらを整理したら、機能などの情報をベネフィットに置き換えていきます。見込み客は商品が欲しいのではなく、商品を使用することにより得られる価値(ベネフィット)を求めて商品を購入します。
商品の情報を整理し、どのようなベネフィットが提供できるかを把握することで、訴求ポイントを作りやすくなります。
3.競合の商品を分析する
競合の商品とは、見込み客の比較検討時に自社商品と比べられる商品のこと。競合にあたる商品がわからない場合は検索から見つけることができます。
商品のジャンルなどで検索した際に検索上位に表示されるページや、広告に掲載されている商品が競合にあたります。SNSでも商品のジャンル名などで検索して、表示される商品があればそれも競合といえます。
競合の商品が見つかったら、ランディングページを見て以下をチェックします。
- ターゲット
- ビジュアル
- ベネフィット
- 商品特徴
- 評価・実績
- 価格
- 割引や特典、保証
- 購入方法 など
競合について知ることで、どのような訴求ポイントが効果的なのか検討することができます。
たとえば競合と似たような機能を備えている場合、同じようなことを訴求しただけでは購入の動機付けをするのは難しいでしょう。機能以外の価格の違いや実績などを軸に訴求ポイントを打ち出し、購入を決定づけられないか検討しましょう。
4.集めた情報をもとに訴求ポイントを見つける
1~3で集めた情報から、理想のランディングページに必要とされる情報を整理していきます。
すでにランディングページがある場合は、見込み客の求めている情報と現在のランディングページに書かれている内容を比較します。もしもギャップがあるようなら、訴求ポイントがずれていると考えられるので、ずれを修正しましょう。
自社商品と競合を比較した結果、競合よりも優位な点があれば訴求ポイントとして活用しましょう。訴求ポイントは誇張すると信用を損ねてしまうので事実に基づいて伝えてください。
LPの訴求ポイントの例【9選】
続いてはLP(ランディングページ)に使える9つの訴求ポイントをご紹介します。例も掲載していますので訴求ポイントとして活用する際は参考にしてみてください。
限定訴求
限定訴求は、希少性を伝えて購買行動を喚起する訴求軸です。購入を悩む見込み客に対して、購入を後押ししたいときに使われます。限定の対象としては期間、数量、対象などが挙げられます。
【例】
- 期間限定:この夏限定の特別メニュー、●日までの特別価格
- 数量限定:先着●名様限定、数量限定●個のみ特別販売
- 対象限定:会員限定の特別セール実施中
- その他:オンライン限定販売 など
価格訴求
価格訴求とは、購入の意思決定時に価格を重視するユーザーに効果的な訴求軸です。お得に購入できることを伝えることで、なるべく安く買いたいと考えているユーザーの心をつかむことができます。
しかし、安さを全面に押し出してしまうと見込み客に「品質が劣るのではないか?」という不安を与えてしまう可能性があります。それに、安売りばかりしていると通常価格では高く感じられてしまい、見込み客の購買意欲の低下を招く恐れもあるでしょう。
また、いくら安売りをして顧客を集めても利益が伴わなければ会社にとってマイナスに作用します。低価格だけに頼らず、商品ならではの価値で顧客を増やす努力も必要です。
【例】
- 業界最安値に挑戦!
- 今年最後の売り尽くしセール
- 生活応援価格!定番商品を今だけ値下げ
- 赤字覚悟の衝撃価格 など
トレンド訴求
流行に敏感な見込み客に効果的なのがトレンド訴求です。
トレンド訴求は、バンドワゴン効果を利用した訴求軸です。商品の評判や話題性を伝えることで「みんなが持っているなら、自分も欲しい」と見込み客の購買意欲を刺激することができます。
【例】
- テレビで紹介されました
- SNSで大バズり!話題の新商品
- 利用者の満足度95%
- 上半期ランキング1位
- あの行列グルメがここでも買える など
贅沢訴求
こだわりのある顧客に対して、優越感や高級感をアピールするのが贅沢訴求です。商品開発のストーリーや品質の高さ、歴史的な価値など付加価値を伝えることで、より良いものが欲しいという顧客の気持ちを刺激します。
【例】
- ここでしか得られないプレミアムな体験
- 創業当時から変わらない確かな品質
- 高度な職人技により実現した●● など
逃避訴求
逃避訴求は悩みを抱えているユーザーに有効な訴求軸です。
逃避訴求は悩みや問題はありつつも、まだそれを解決できる有効な手段が見つかっていない見込み客がターゲットの場合は活用しましょう。商品を利用することで抱えているお悩みや問題が解決されることを伝え、商品の必要性を感じさせます。
【例】
- たったこれだけで(理想の状態)が手に入る
- 何をやっても(悩み)を解決できない方へ (商品)はもう試しましたか
- 水回りのトラブルを最短即日解決 など
機能訴求(品質訴求)
機能訴求(品質訴求)は、機能、性能などを重点的に訴求する手法です。価格より機能性を重視しているユーザーに対して有効な訴求軸となります。
競合と似たような価値を伝えても強い訴求ポイントにはならないので、商品の優位性や独自性を見つけて、訴求ポイントに活用しましょう。
【例】
- 美容のプロに選ばれている美容家電
- 薄いのに驚くほどあたたかい機能性インナー など
情緒訴求
情緒訴求は、感情に働きかける訴求軸です。商品を利用することにより得られる体験価値(安心感、充実感、楽しい、かっこいいなど)を訴求します。
機能訴求だけでは競合と差別化するのが難しいときは、情緒訴求を活用することで差別化要因をつくることができます。
【例】
- 愛犬と思い出のひとときを過ごせるドッグフレンドリーなホテル
- 肌のハリ・ツヤを取り戻し、自信が持てる自分へ など
権威訴求
権威訴求は、信頼性や実績を訴求する手法です。購入しても失敗するリスクが低いと感じさせることで、見込み客が安心して購入しやすくなります。
権威訴求は、見込み客の比較検討段階に有効な訴求軸です。競合との差別化が難しい場合は実績や推薦者の声など権威性を伝えることで、商品の価値を高めることができます。
【例】
- ●●アワード グランプリ受賞
- 歯科医がおすすめする歯ブラシ など
ネガティブ訴求
ネガティブ訴求は恐怖訴求とも呼ばれるのですが、不安・焦り・怒り・危機感に働きかけて訴求する手法です。「この商品を買わないと損をする」ということを伝えて、購入意欲を刺激します。
過度に見込み客を煽るとマイナスなイメージを持たれてしまう懸念がありますので、気を付けましょう。
【例】
- まだ(商品)を試していないの?
- これを逃すと手遅れかもしれません など
LPで訴求ポイントを作る際の注意点
魅力的な訴求ポイントにしようと、嘘の訴求ポイントを使ったり、大げさな表現をするのはNGです。消費者からの信用を損ねてしまうほか、内容によっては消費者庁から措置命令がくだされることがあります。
こちらでは訴求ポイントを作る際におさえておきたい景品表示法と薬機法についてご紹介します。
景品表示法
「景品表示法」では嘘や誇張など消費者をだますような不当表示を禁止してしています。不当表示は大きく3つに分けられ、「優良誤認表示」「有利誤認表示」「その他誤認される恐れのある表示」があります。
参照元: 消費者庁「事例でわかる景品表示法」
優良誤認表示
優良誤認表示は、商品やサービスの品質や規格などに関する不当な表示が対象です。実際の商品より著しく優良であると一般消費者に誤認される表示をするのは禁止されています。
以下は一例ですが、このような表示が優良誤認表示にあたります。
- 牛肉をブランド牛のように表示する
- 期間限定で新商品発売をうたっているのに実際には提供されていない
- 根拠がないのに、やせられると伝える など
有利誤認表示
有利誤認表示は、商品やサービスの価格などの取引条件に関する不当な表示が対象とされています。実際よりお得だと誤認させる表示は禁止されています。
※取引条件:数量、アフターサービス、保証期間、支払い条件など
以下が有利誤認表示の一例です。
- 追加費用がかかるのに「0000円」など記載の金額を払えばすべてのサービスが受けられると表示する
- 内容量が他社と同じなのに「他社の2倍」など多いように表示する
- 通常価格なのに、今だけの安価のように見せている など
その他誤認される恐れのある表示
優良誤認表示や有利誤認表示のほかにも、一般消費者に誤認される恐れのある以下の表示は指定され、禁止されています。
- 無果汁の清涼飲料水等についての表示
- 商品の原産国に関する不当な表示
- 消費者信用の融資費用に関する不当な表示
- 不動産のおとり広告に関する表示
- おとり広告に関する表示
- 有料老人ホームに関する不当な表示
薬機法
薬機法とは「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の略称で、医薬品等の有効性・安全性の確保及び、危害発生・拡大を防ぐことを目的とされた法律です。
薬機法の主な規制対象は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品です。品目としては化粧品、シャンプー、スキンケア用品、栄養ドリンクなどが薬機法の規制対象となっています。
以下は禁止事項の一部ですが、誤った使用がされないよう虚偽や誇大広告などが禁じられています。
- 医薬品等の名称、製造方法、効能・効果、性能に関して、虚偽・誇大な記事の広告・記述・流布
- 医薬品等の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布すること
参照元: 厚生労働省「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び 安全性の確保等に関する法律 の概要」
訴求ポイントをLPで活用するコツ
訴求ポイントはLP(ランディングページ)にただ掲載すればいいというわけではありません。効果的に使うためにランディングページでの見せ方も検討しましょう。
また、ターゲットに対して選定した訴求ポイントがあっているかどうかはユーザーの反応を検証してみないとわかりません。制作するだけでなく検証を行うことも必要です。
続いては訴求ポイントをLPで活用するためのコツを紹介します。
訴求内容にあった画像を使う
ランディングページで訴求ポイントを効果的に使うなら、訴求内容にあったビジュアルを選定しましょう。たとえば、お悩み解決を訴求ポイントとして掲げているなら、理想の状態を表す画像を掲載するなどです。
訴求内容を想起できる画像を使うことで、瞬時にこの商品で何ができるのかを感じさせることができます。見込み客に「ここは自分にとって関係のあるページだ」と判断すれば、興味を持って読み進めてもらえるでしょう。
逆に訴求ポイントと関係ない画像を掲載してしまうと、見込み客に違和感を与えます。違和感を与えてしまうと見込み客は「自分と関係ないページ」だと感じて離脱してしまい、コンバージョンの機会損失となります。
デザインで強調する
訴求ポイントを効果的に使うためには、デザインでの工夫も欠かせません。効果的な訴求ポイントが掲載されていても、見込み客に見過ごされてしまってはもったいないです。
たとえば、訴求ポイントとなるテキストのジャンプ率を上げたり、下線や枠などで部分的に強調したりすることで、訴求内容が見込み客の目に留まりやすくなります。
ランディングページに伝えたい訴求ポイントが入っているかだけでなく、「伝えたいポイントが伝わるか?」という観点でページをチェックし、ランディングページを改善していきましょう。
ABテストを実施して効果的な訴求ポイントを見つける
顧客や自社商品、競合の商品を調査分析をして訴求ポイントを選定しても、それが効果的な訴求ポイントなのかどうかはユーザーの反応を見るまでわかりません。ランディングページを公開して一定の期間が経過したら、効果検証をしましょう。
成果がいまひとつのようなら、改善を行います。訴求ポイントに問題があるようなら、ABテストで、言い回しを変えたり、異なる訴求軸を試したりするなど異なるパターンを比較してどの訴求なら効果があるのか検証していきます。
得られた検証結果をもとにランディングページの訴求ポイントを改善することで、CV率アップにつながるページへと変えることができます。
訴求力のあるLPを制作するならAtoJを活用
AtoJ(エートゥジェイ)は、サイトの制作・運用支援を行っており、ランディングページの制作もその一環として行っております。ランディングページを制作しているが成果につながっていないなど、課題をお持ちの方はAtoJにご相談ください。
続いては、AtoJがランディングページの制作でお役に立てる理由をご紹介します。
ランディングページの制作を一貫して対応可能
ランディングページの制作工程は大きく以下に分けられます
事前調査 / シナリオ設計 / ワイヤーフレーム / デザイン / コーディング
外注先によっては部分的にしか対応していませんが、AtoJではすべての工程をワンストップで対応することが可能です。
複数の制作会社に依頼すると複数の担当者との連絡対応が発生し、情報を連携するためのコミュニケーションコストが高くなりますが、1社で完結できれば1つの窓口で済むため、制作を効率よく進められます。担当者の負担も軽減されるでしょう。
事前調査を徹底し、制作を行う
ランディングページを制作する際は競合や商品・顧客を理解するための調査を実施しています。事前にしっかりと調査をしてから制作を行うため、見込み客にとって効果的な訴求ポイントを選定することが可能です。
事前調査は訴求ポイントだけでなく、その後のシナリオ設計にも活かされます。見込み客を説得できる情報を順に掲載し、読み進めることで購入へと近づくランディングページにすることができます。
ランディングページはデザインも重要ですが、見た目がよくても中身が伴っていなければ成果にはつながりません。購入を説得できるかどうかは内容次第です。AtoJではランディングページの内容をしっかりと設計できるので目的達成に貢献するページを作ることが可能です。
ランディングページの制作実績が豊富
AtoJは、業界問わずさまざまなランディングページの制作経験があります。そのため、これまでの制作経験から成果を出すためのノウハウが豊富に蓄積されています。
そのノウハウは依頼いただいたランディングページの制作にも活かされています。たとえば、構成案やデザインなどを作成する際は、これまでのノウハウを根拠に「こうしたほうが成果につながります」など根拠をもとにアドバイスを行っています。
成果につながるランディングページを制作できるだけでなく、担当者にとって今後の施策に役立つ知見まで蓄積することができるでしょう。
公開後は効果検証・改善を実施
AtoJはランディングページの制作がゴールではなく、ランディングページの目的達成をゴールとしています。そのため、ランディングページの公開後は分析ツールを用いて効果検証まで行っています。
検証の結果、課題が見つかったときは改善のご提案をしています。シナリオやライティング、デザイン、UXなどさまざまな観点から改善すべきポイントを提案し、成果につながるランディングページにしていきます。作って終わりではなく、目的達成まで支援しますので、ご安心ください。
まとめ
今回は売れるランディングページにするために、訴求ポイントについてご紹介しました。万人に刺さる訴求ポイントはないので、ターゲットや商品、競合を調査し、効果的な訴求ポイントを設定しましょう。
訴求ポイントを見つけたり、その後のシナリオ設計に活かしたりするなど、自社だけでランディングページの改善が難しい場合は 「お問い合わせ」 からお気軽にご連絡ください。
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