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サブスクリプションの新規事業を立ち上げ - アダストリア様事例

サブスクリプションの新規事業を立ち上げ - アダストリア様事例

エートゥジェイ(以下、AtoJ)がお手伝いした事例について、クライアント企業のご担当者様にお話を伺うインタビュー企画。第3回目となる今回は、20を超すブランドと国内外で約1,400の店舗を展開するカジュアル衣料大手の株式会社アダストリア様のプロジェクトに焦点を当てます。

同社は2018年に、女性向けパーソナルレコメンドサービス「[.st] ylist(ドットスタイリスト)」と、子ども向けファッションアイテムのシェアリングプラットフォーム「KIDSROBE(キッズローブ)」をリリース。AtoJは、これらのサービスアプリの開発を支援しています。

こうした新しい取り組みが生まれた経緯や開発の流れ、リリース後の成果などについて、同社の高橋朗様にお話を伺いました。

<インタビュイープロフィール>
株式会社アダストリア イノベーションラボ長 高橋朗

ポイント(現アダストリア)入社後、店長を経て、ECの立ち上げ、マーケティングを経験。事業統合後、アダストリアでCRM部門を立ち上げたのちに一度退職。その後復職し、2017年9月に「アダストリア・イノベーションラボ」を創設し現職。

新たなプラットフォーマーが出てくる中、自分たちでディスラプトを起こせる土壌を作る

――まず御社についてお聞かせください。「アダストリア」と言うと、紳士服店からスタートして、直近ではSPAへビジネスモデルを変革するなど、常に変化し新しいことに取り組む企業といったイメージが一般にあります。

「事業モデルを変革し続ける」というのは弊社の特徴ですね。「答えを探し続ける、という答え。」という企業カルチャーがあって、常に新しいものを探し続けながら活動しています。そうした中で、2017年9月に「イノベーションラボ」を創設しました。新しいビジネスモデルを作るために次の成長ドライバとして種を蒔き続けるのがそのミッションです。

――そうしたチャレンジングな姿勢は、企業風土のようなものなのでしょうか。

昨今、メルカリさんなどプラットフォーマーが出てくる中で、ディスラプトのようなものが起こるとしたら自分たちで起こせる土壌を用意しておかないと、という危機感・課題感があって、イノベーションラボはそこを担えるものとして立ち上げたんです。危機感も含めて変化を楽しむ企業風土はあると思います。

イノベーションラボの立場で言うと、業務改善は常にやっているんですが、一歩引いてユーザー側に立った時に、モノやブランドを選ぶ軸が変わってきている気がするんです。今まではお店の立地や値段やトレンド性などで服を選んでいたのが、ブランドですらなく、誰かが勧めてくれるから選ぶとか。そうした変化に対応できず、これまでの強みがお客様にもう届かなくなっている、といったことが本当の意味の危機だと思うんです。その対応のために、小さい事業でも生み出していくのが必要と考えています。

アダストリア 高橋様

依頼した一番の理由は、「インテグレート」「開発」「デザイン」の3ユニットが1つになっていること

――そのイノベーションラボからリリースされている「[.st] ylist(ドットスタイリスト)」、「KIDSROBE(キッズローブ)」では、AtoJがアプリの開発をお手伝いさせていただいています。前者が2018年7月に、後者が同じく9月に、それぞれβ版リリースされましたが、開発期間はどれくらいでしたか?

どちらも着手から4~5カ月です。3つのプロセスがあって、1つ目に運用するオペレーション、2つ目にそれを支えるデータのアーキテクト、3つ目に一番大事なUX、になります。これらを併走しながら、3つのスコープで開発してリリースするというのが一番のキモで、どれが欠けてもやっぱりできないので、時間をかけてしっかり議論しました。

――とは言え、とてもスピーディですよね。

特にフルフィルメントを含む運用が回らないのが一番キツいんです。ただ、起こるか起こらないかわからないことを与件に入れすぎたりすると、どんどん期間が延びてしまうので、そこも含めて取捨選択します。スピード感をもって、β版でもいいのでアジャイルで事業開発していこうという中で、かつ弊社について理解もあるパートナーさんとして、AtoJさんに開発をお願いしている感じですね。

――スピードが要件として大きな1つで、AtoJがそこに応えることができたということですね。ほか、要件への対応はどうだったでしょうか?

コスト面で、AtoJさんの場合、何にどれだけこの工数がかかるというのが明確で良かったです。それと、「インテグレートする人」「開発する人」「デザインする人」の3つのユニットが1つになっているのも大きいと思っています。バランスが良いんですよね。どこかが強くてどこかが弱いベンダーさんはあるんですが。

――そもそもは、どういった経緯でご依頼いただいたのでしょう?

お付き合いはもっと以前、アダストリアのEC事業を再構築しようという時に、飛鷹さん(AtoJ担当者)と出会ったところからではあるんですが、今回お願いしたのは、お話した3つのノウハウが今の弊社にフィットしているというのが一番の理由だと思っています。

Flutter、InVision、Adobe XDなど新しいツールを採用し、スピーディに開発

――より具体的な開発の部分でうまくいったポイントなどあったでしょうか。

今回、iOSとAndroid、同じ開発言語で作ってもらっていて、それでこちら側のディレクション工数がものすごく減りました。開発コストやオペレーションにも関わりますが、非常に助かっていますね。先進的な言語であまり事例がなかったところを、積極的に採用いただいて、ありがたかったです。

――今お話のあった開発言語「Flutter」のほかにも、今回の開発では新しいツールを選定して使用しています。ほかにも有益だったものはありますか?

デザインなどの確認で「InVision」と「Adobe XD」を使ったのですが、良かったです。修正のやりとりが、デザインが2~3日で校了できるんですよね。

――この部分は普通にやろうとするとパワポやエクセルを使ってやりとりするところで、円滑に進まなかったりすることもありますよね。

結局、こちらもモックアップでみないとピンと来ないんですよね。「お客様にこういう風に見える」というのが、「あ、こういうことか」と腑落ちして社内で共有しやすい。こういうツールで進められて、スピーディでしたし楽でした。

開発で使用されたツール:InVision

開発で使用されたツール:Adobe XD

開発で使用されたツール(上:InVision/下:Adobe XD)。こうしたツールを活用することによって、モックアップでのデザインや画面遷移の確認を実現し、修正のやりとりもスムーズに進行

ほとんどのお客様に継続意向。両サービスとも成長させるステージへ

――そうした開発進行を経て、それぞれβ版がリリースされ、ある程度日が経ちましたが、もう何らかの成果は現れているでしょうか?

この2つに関しては、検証するβ版でユーザーのニーズがやはりあったことがわかったので、第2フェーズに進んでいます。ともに事業計画上は成長させるステージに入っているので、そこも今ご一緒しています。

KIDSROBE(キッズローブ)はメディアでも取り上げていただいたりして、実際に使ってみた方の情報発信なども結構あり、そこからの多くの流入がありました。

――ユーザーから声があがるというのは理想的ですよね。それによって、ニーズあったこともわかりますし。

今っぽいですよね。ユーチューバーやインフルエンサー的な方が入っていたりしていて、拡散すると一気に広がります。先日は、ユーザーの方をお招きして、今のアプリの使いにくさや改善点を聞く座談会をしたんですが、こうしたことができるのは弊社が顧客接点を持っている強みだと思っています。リアルな声をいただいてしっかり反映していけば、ユーザーもついてくれるというのが、この間にわかったことですね。

――ビジネスモデルとして、KIDSROBE(キッズローブ)はサブスクリプション、[.st] ylist(ドットスタイリスト)は購入料を支払うサービスで、どちらも新しいと思うのですが、ユーザーに受け入れられているのですね。

我々が思う以上に選ぶことが難しくなっていることの裏返しだととらえています。お店で選ぶことが楽しいというのもありますが、実は、ある程度絞り込んでもらって効率良く自分の好きなものを選べることにベネフィットがあるというニーズが出てきていて、そうした意味でユーザーのインサイトに近いサービスにできたかなという気がします。

――何か数値的に出ている成果はあるでしょうか?

ほとんどのお客様で継続意向があるというのは大きいと思います。チャーンレート(解約率)が膨らまないというのは、サブスクリプションでは割とすごいことで。そこが事業の成長にも直結するので、有望ですね。

顧客接点でお客様にどんな価値を提供できるか。そこを真剣に突き詰める

――現状、2つともターゲットを絞ったβ版ですが、今後どう展開していくのでしょう。

[.st] ylist(ドットスタイリスト)は、進化版を正式サービスとしてリリースしようと思っています。KIDSROBE(キッズローブ)もWeb版の開発を進めていて、β版の終了とともに一般ユーザーに開放していくことになると思います。

――御社として今後の展望をお聞かせください。今後アパレル業界はどうなっていくのだろう……と思うのですが。

顧客接点を大事にしながら、そこでお客様にどんな価値を提供できるかということを、その時々のお客様に合わせてアップデートし続けるってことだと思うんですよね。それって終わりのない旅みたいな話で、そこを怠ると結局支持してもらえなくなったりするので、そこを真剣に突き詰めていく。既存の事業も新規事業もそこを突き詰めていくというのに尽きますね。

――今後も良い形でお手伝いしていければ幸いです。

KIDSROBE(キッズローブ)のWeb版も、[.st] ylist(ドットスタイリスト)のアップデートもお願いしていてますし、がっぷり四つに組んでやってます(笑)。

アダストリア 高橋様

【インタビューを終えて】

アダストリア様はアパレルECの売上で上位に入る企業。そうした成功を支えているのは、変わることを厭わずチャレンジし続ける姿勢にあることが、お話の端々から感じられました。

お客様がファッションを選ぶ価値観の変化を察知し、スピード感を重視した開発を経て生み出されたKIDSROBE(キッズローブ)と[.st] ylist(ドットスタイリスト)は、今後さらに成長していくようです。2つのサービスの今後とともに、顕在化していないニーズを探るイノベーションラボが、今後どう業界をリードしていくか、期待が膨らむお話を伺えました。

今回取り上げた事例のように、アプリ制作やデジタルマーケティング施策で課題をお持ちの企業ご担当者様は、お気軽にエートゥジェイのお問い合わせフォームかお電話でご相談ください。

【企業データ】

  • 社名:株式会社アダストリア
  • Webサイト:http://www.adastria.co.jp/
  • 本部所在地:東京都渋谷区渋谷2丁目21番1号 渋谷ヒカリエ 27F
サブスクリプションの新規事業を立ち上げ - アダストリア様事例

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