
ECサイトを立ち上げたものの売上が思うように伸びない、そもそも運用の仕方がわからない、ECサイトを新たに立ち上げたいなど、何らかの悩みを抱えている担当者の方は多いと思われます。
そのような際は、「ECコンサル」を活用するのがおすすめです。しかし、ECコンサルを行っている企業は多く、どこに頼むのが正解かわからないという場合もあるでしょう。
ここでは、ECコンサルの概要や依頼時に注意したいポイントなどをご紹介します。
【目次】
■ECコンサルとは
■ECコンサルタントの主な支援内容
・戦略立案
・ECサイトの構築支援
・集客支援
■事業規模によって異なる必要なコンサルティング
・大手企業の場合
・中小企業の場合
■ECコンサルタントを比較する際のポイント
・得意領域や対応できるチャネル
・経験が豊富か
・担当者との相性
・依頼する際の料金の目安
■コンサルティングを依頼する際の注意点
・課題と目標を定めておくことが重要
・コンサルに丸投げはしない
■ECコンサルを活用する際は比較検討が重要
■ECコンサルとは

ECコンサルティングとは、ネット上で商品を販売している企業に対して、サイト運営やマーケティングといった事業支援を行うサービスの事です。具体的には、サイトのアクセス数増加や売り上げ拡大を目指し、課題解決に対するサービスを提供します。
一口にECコンサルといっても、サイト構築から集客までをオールラウンドにサポートするコンサルや、Amazonや楽天市場といったモール型ECに特化したコンサル、越境ECに強いコンサルなど、いくつかの種類に分けることが可能です。
近年は多くの企業がECサイト運営に乗り出し、競争が激化しつつあります。そのような中で売上を伸ばしていくには、サイトの運営方法や集客対策など、専門的な知識が欠かせません。とはいえ、EC事業を始めたばかりの事業者の場合、サイト運営に関わるノウハウが不足していることが多かったり、知識が古く通用しなかったりすることも考えられます。
ECコンサルを上手に活用することで、サイト運営に関する知見やノウハウが自社内になくても、効率的にECサイトを運営できるようになるでしょう。
■ECコンサルタントの主な支援内容

ECコンサルティングを行う人材を「ECコンサルタント」と呼びます。EC事業者の抱える課題に対する解決策の検討・提案を行うのが主な業務ですが、具体的にどのような支援を行ってくれるのでしょうか。
細かな内容は企業やコンサルタントによりますが、主な業務内容としては以下が挙げられます。
・戦略立案
ECサイトで取り扱う商材やブランドのコンセプトを踏まえて、どのように売上をアップさせるか、顧客にアプローチして認知を増やすかといった戦略の立案・提案を行います。また、市場や競合サイト、商品などの分析を行い、商品とターゲットがマッチしているか、サイトに問題点はないかなど、既存の問題を洗い出すこともコンサルタントの支援内容に含まれます。
・ECサイトの構築支援
ECサイトに必要な機能や求められるデザインは、企業・ブランドによって異なります。例えば、シンプルなビジネススーツを販売しているブランドなのに、サイトがカラフルでポップなデザインだと、ユーザーにちぐはぐな印象を与えかねません。また販売する商品によって求められるシステムの機能も異なります。例えばギフト需要の高い商品であれば「のし設定」などの熨斗対応、定期的にご利用頂きたい商品であれば、初回限定割引や定期購入をスキップする機能、シーズナリティの高い商品であればセール時の一括金額変更ができる機能などです。
企業ごとに必要な機能や操作性を加味して、ECサイトの構築をトータルで支援するECコンサルも多く見られます。
ただし、実際のサイト制作に関しては、制作会社にアウトソースする場合もあります。
・集客支援
ECサイトは、構築してすぐに売上を伸ばせるわけではありません。ECサイトの認知度を高めてユーザーを呼び込む集客を行う必要があります。SNSを活用した情報発信やメルマガの配信、SEO対策、コンテンツマーケティング、広告出稿といった集客のためのマーケティング施策や商品PRなども、ECコンサルのサポート業務です。
■事業規模によって異なる必要なコンサルティング

ECサイトのコンサルティングは、EC事業者の事業規模によって求められる支援内容が変わる場合が多いです。大手企業と中小企業の2つに分類して、必要になると考えられるコンサルティングの内容をご紹介します。
・大手企業の場合
予算がある大手企業の場合、既に自社内でECサイトの改善に必要な知識や情報は得ていることも多いです。どのような戦略でECサイトを運営するかという戦略立案だけでなく、それを実行に移せるかどうかがポイントになります。戦略の提案に加えて、実務を委託できるコンサルティング会社と契約するケースが一般的です。
・中小企業の場合
売上の規模が小さい中小企業は予算が限られているため、大手企業のように実務代行まで依頼するのは難しいと考えられます。基本的には、サイト改善にかかる業務は自らの力で行わなければいけません。指導力があり、業務改善に向けたノウハウを指導してくれるコンサルティング会社と契約するのがおすすめです。
■ECコンサルタントを比較する際のポイント

ECコンサルティングを行っている企業は、非常に多く存在します。ただし、ECコンサルは会社や担当者の質によって成果が変わることが多いです。1社だけ話を聞くのではなく、複数の会社を比較検討して決定することをおすすめします。
ECコンサルを比較検討する際は、以下のポイントを確認しておきましょう。
・得意領域や対応できるチャネル
前述のように、自社ECに強い、モール型ECに特化している、越境ECまで対応できるなど、ECコンサルは会社によって得意としている領域や対応可能なチャネルが異なります。例えば、自社ECのコンサルを求めている企業が、モール型ECを得意としているコンサルタントに依頼をしても、高い効果は期待できないでしょう。
自社がどのような支援を受けたいのか理解したうえで、そのコンサルティング会社がどのような支援を得意としているのか見極めることが重要です。
・経験が豊富か
コンサルティングの経験やECサイトの運用実績が豊富かどうかも重要です。実績が豊富な企業ほど、たくさんのノウハウが蓄積されていると考えられます。特に、自社と似ている課題の実績がある場合は、確度の高い支援が期待できるでしょう。
ホームページ上に実績を掲載している場合もあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。
・担当者との相性
ECコンサルタントは、中長期的に継続して一緒に仕事を行う存在です。担当者の人柄や相性も必ず確認しておきましょう。例えば、対応が迅速かどうか、相性が良いかどうか、説明が丁寧でわかりやすいかなどを確認しておくと、スムーズに仕事を進められるはずです。
・依頼する際の料金の目安
料金体系も重要なポイントのひとつです。コンサルの料金体系は大きく月額制と成果報酬制に分けられます。
一般的には月額制のコンサルは改善提案などの場合は月5~10万円、運用代行費などを含むと月数十万円程度が目安です。戦略立案や実務支援などを総合的に依頼する場合は、数十万~数百万円の費用が発生する可能性もあります。
成果報酬型は、月の売上の数%~数十%など、コンサルティング会社によって異なります。高額過ぎるとECサイトの収益に影響するため、費用感が適しているかどうかは必ず確認しておきましょう。
■コンサルティングを依頼する際の注意点

コンサルティングを依頼したからといって、必ずしも売上が伸びたり、ECサイトの悩みが解消されたりするわけではありません。コンサルの成果を最大限に発揮するには、注意点を踏まえて依頼することが大切です。
コンサルティングを依頼する際に注意したいポイントとして、以下の2点を覚えておきましょう。
・課題と目標を定めておくことが重要
コンサルを依頼する前に、ECサイトの目的や目標、現行課題を洗い出し、「なぜコンサルティングを依頼する必要があるのか」を考えておきましょう。コンサル導入によって何を達成したいかという目標を明確に定めた方が、成果につながりやすくなります。そもそも具体的な課題がわからない、明示化できないという場合も、「どんな業務を依頼したいか」「依頼することによる目標は何か」などは、簡単に定めておくことをおすすめします。
・コンサルに丸投げはしない
コンサルタントの役割は、あくまでEC事業者をサポートすることです。戦略の提案などは行いますが、最終的に施策を実行に移すかなどは、事業者側が検討しなければいけません。事業を丸投げするのではなく、コンサルタントの持つ知識やノウハウを取り入れながら、事業者自らが主体性を持ってサイト運用に取り組むことも求められます。
■ECコンサルを活用する際は比較検討が重要
コンサルティングを導入したとしても、成果が出るかどうかは自社との相性や担当者の経験に大きく左右されます。依頼を検討している担当者の方は、複数の企業から提案や見積もりをもらい、自社に必要なサービスが受けられるかなどを比較検討することが重要です。AtoJでも、ECサイトの企画・構築から運用まで、総合的なコンサルティングサービスを行っています。自社ECサイトだけでなく、楽天市場やAmazonといったモールの構築・運営の支援も可能です。
現在、ECサイト運営で悩みを抱えている担当者の方は、ぜひ一度お問い合わせください。
- カテゴリ