こんにちは!AtoJのSEOコンサルタント、田中です。
今回はSEOにおける外部評価の重要性について解説していきます。

▼目次
SEOにおける外部評価とは?
   1.外部リンクとは?
   2.サイテーションとは?
外部リンクとSEOの歴史
外部リンクの重要性は?
外部リンクを獲得するには?
まとめ

SEOにおける外部評価とは?

SEOにおけるページ評価では“内部要因”と“外部要因”の2つが重要な評価基準となっています。

“内部要因”はそのページが持つコンテンツが有益な内容か、ユーザーが求めている内容に即しているかを指していて、キーワードや階層構造の最適化、コンテンツの質の向上が内部評価を高めていく施策になります。

“外部要因”はそのページが他のサイト運営者からどれだけ評価されているか、信頼されているかを指していて、外部リンクやサイテーションを獲得することが外部評価を高めていく施策になります。外部評価はGoogleにとってページ評価の重要な位置を占めています。

① 外部リンクとは?

外部リンクとは、外部のサイトのページから自分のサイトのページに向けて貼られたリンクになります。被リンクやバックリンクとも呼ばれます。わざわざリンクを貼ってまで紹介する価値のあるページであるということなので、外部評価の向上に最も影響します。

② サイテーションとは?

サイテーションとは、外部のサイトのページやSNSで自分のサイトや会社名が言及されていることを指します。メンションとも呼ばれます。

近年追加された評価基準で、Googleのクローラーの精度が上がったことや、SNSの流行によりリンクが貼られることが少なくなったことが要因で生まれたと考えられます。SEO、MEO共に重要となる要素になります。
 

外部リンクとSEOの歴史

検索エンジン黎明期では、人の手でサイトを分類する「ウェブディレクトリ型」とbotが自動的にサイトの情報を収集してランキングを決定する「ロボット型」の2種類がありました。ただ、インターネットの普及でサイトの数が激増するにつれ人力での対応が難しくなり、「ロボット型」が主流となっていきました。

当初「ロボット型」ではユーザーが検索したキーワードを多く含んでいるかどうかでサイトのランキングが決定されていたため、上位表示を狙いキーワードをページ内に過剰に詰め込む方法や、キーワードを隠しテキスト化するなどのブラックハットSEOと呼ばれる手法が効果的でした。ユーザーにとって欲しい情報を得ることが難しくなっていく中で、キーワード以外で評価を決定するGoogleが現れシェアを拡大していくことになります。

Googleの特徴は、外部リンクの獲得数がページ評価に繋がることでした。他のサイトからリンクをもらっているということはそれだけ他者が参考にしている、紹介すべき優れたコンテンツであるという証明になります。

ブラックハットSEOとして主流だったキーワードの詰め込みの効果が無かったことから、しばらくは良質なコンテンツのみを上位表示することができていました。しかし、外部リンクを貼るためだけのサイトを作り大量にリンクを貼るといった新たなブラックハットSEO手法が流行することになり、良質なコンテンツ以外が上位表示されてしまう事態となってしまいました。

ブラックハットSEOに対抗するため、2012年4月にGoogleはペンギンアップデートと呼ばれる大規模なアップデートを行いました。

リンクプログラムへの参加や、自動生成コンテンツからのリンクを貼るなどのスパム行為を行って順位を上げていたサイトの評価が下がるようアルゴリズムをアップデートさせたことで、コンテンツの関連性が低いサイトから大量の外部リンクを受けていても、高い評価を得ることができないように変更されました。

また、あまりにスパム要素が強いページは手動対策によりインデックスから除外され検索結果画面に表示されなくなるようになりました。 ペンギンアップデートの内容は現在のGoogleのアルゴリズムにも受け継がれています

ただ、現在では競合サイトに関連性の低いサイト、質の悪いサイトから外部リンクを大量に貼りつけることで競合サイトの評価を落としてしまう逆SEOが成立しないよう関連性の低いサイト、質の悪いサイトからのリンクでも評価はマイナスではなく0にするだけとなっています。

外部リンクの重要性は?

外部リンクの重要性は現在も変わらず大きいです。ただ、外部リンクの量だけではなくその質がより重要となっています。

また、外部評価の重要性が増している領域として、YMYLがあります。Your Money or Your Lifeの頭文字をとったもので、医療系や人生を大きく変えるような商品、情報を取り扱っているテーマになります。これらのテーマは情報の真偽がとても大きな影響を持ちます。

Googleは情報の真偽を判断するための取り組みとして、近年EATという概念を取り入れました。EATとは専門性、権威性、信頼性の英語の頭文字を取った物で、主に医療系の情報や人生での一大イベントに関わる情報等の信頼性が重要なテーマのサイトの場合強く影響します。

このEATの評価を高めるうえで重要なのが、“他のサイトで自サイトがどれだけ言及されているか”になります。そのため権威性の高いサイトから外部リンクやプラス評価のサイテーションを獲得できていれば、自サイトにはそれだけの価値があると判断され、EATの強化に繋がります。 

外部リンクを獲得するには?

外部リンクを獲得するには、他サイトが引用したくなるような良質なコンテンツを地道に積み上げていく以外の道はありません。有料リンクや不自然な相互リンクをいくら獲得してもGoogleからは評価してもらえないためです。

ただ、一つポイントを挙げるとするとOGPの設定を行うことは望ましいです。OGPを設定しておくとSNSで記事が引用された際に意図したとおりにタイトル、ディスクリプションを表示させることができるため、よりリツイートなどをされやすくできます。

残念ながらSNSからのリンク自体はnofollowのため、SEOの直接の評価の向上には繋がりません。しかし最近はSNSで記事が拡散され、それを基にサイトに引用するというケースも増えているためOGPを設定することでリンクの獲得に間接的に寄与する可能性があります。

まとめ

外部評価はSEOにとって重要な評価要素の一つです。単にページの評価の向上に繋がるというだけではなく、近年重要視されているEATの評価向上にも外部リンク、サイテーションは大きく影響します。

ただし、有料リンクの購入や関連性が低いサイトからの大量のリンク設置等で獲得した外部リンクはSEOとしての価値は0になります。そのため外部リンクを増やすためには地道に良質なコンテンツを配信することが重要となります。